昨日(6月29日)、ポルトの街で、えんじに緑と黄色、ポルトガル国旗のトリコロールのネクタイを買った。 そろそろ、どのチームに気合いを入れて見ることにするか、決めなけりゃならない。 日本から来たプレスはオブザーバー(傍観者・第三者)ですって? そりゃ立場はそうだけどね。 でも、勝負事を見ようっていうんだから、そんな評論家みたいな見方をしたって面白くもなんともないじゃないか。 さすがにポルトガ...
準決勝まで2日だけ休み。今日はゲームがないという喜び。眠ることができるという喜び。 最後の4試合、相棒のJが来てくれてなかったら、体がもたなかっただろう。東京からの叩き起こしの電話にも、頭も体も反応しない。 ゲームを観て、記者会見とミックスゾーンで話を聞いて、宿に戻って朝3時か4時まで原稿を書き、3時間か4時間寝て、駅に出て次の試合に向かう。地獄の16連戦、なんとかこなした。 昼まで熟睡。 98年のフラン...
黄金世代+バロシュの得点力=最強チェコ ポルトガル入りして3週間、今日でやっと怒濤の16連戦が終了する。 リスボンやポルトの街に咲いていた紫のジャカランダの花も盛りを過ぎて、ホタルブクロのような可憐な花弁が石畳に散っていく。 容赦なく照りつける南欧の陽射しは変わりがないように見えて、確実に時間が過ぎている。16チームのうち12チームが今日で姿を消したのだ。 準々決勝4戦目の「チェコ―デンマーク」...
ラーションに今度はいつ会えるのだろう? 大好きな2チームの激突。今トーナメント、スウェーデン戦は4試合目、オランダ戦は3試合目の観戦である。 どちらが勝っても胸が痛い。 延長でも決着がつかない「0-0」のドロー。PK戦6人目でオランダが勝ち上がりを決め、ホスト国ポルトガルとのセミ・ファイナル対決が決まった。 ラーションのゲームをまたいつか見ることができるのだろうか。 ぼくが今回のEURO200...
フランス 0―1 ギリシャ 得点:ハリステアス(65分) 先発[フランス]GK:バルテズDF:リザラズ、シルベストル、テュラム、ギャラスMF:ピレス(79分ロタン)、ダクール(72分ビルトール)、マケレレ、ジダンFW:アンリ、トレゼゲ(72分サア)[ギリシャ]GK:ニコポリディスDF:フィサス、デラス、カプシス、セイタルディスMF:バシナス(85分ツシアルタス)、ザゴラキス、ニコライディス(61分ラキス)...
ポルトガル 2-2 イングランド(PK戦:ポルトガル 6-5 イングランド) 前半: ポルトガル 0-1 イングランド後半: ポルトガル 1-0 イングランド延長前半: ポルトガル 0-0 イングランド延長後半: ポルトガル 1-1 イングランド得点:イングランド:オーウェン(3分)、ランパード(延長25分)ポルトガル:ポスティガ(83分)、ルイ・コスタ(延長20分)先発[ポルトガル]GK:リカルドDF:ヌノ・...
グループリーグ全24試合が終わり、以下8チームの「決勝トーナメント」進出がきまった。「ポルトガルA1位─イングランドB2位」、「フランスB1位─ギリシャA2位」、「スウェーデンC1位─オランダD2位」、「チェコD1位─デンマークC2位」。 各グループの戦績について、まずコメントしておく。 グループA: ギリシャの健闘が光る。ポルトガルがルイ・コスタの先発起用をめぐってチーム内に不協和音を抱えていたこ...
EURO2004も開幕から12日目。 明日24日から、各組上位2チーム計8チームによる準々決勝に突入します。 今日のカードはリスボン・アルバラーデ・スタジアムの「ドイツ─チェコ」戦。 グループDの第3戦の取材を「オランダ─ラトビア」戦にするか、「ドイツ─チェコ」戦にするか、取材申請を出した1月時点でも迷いました(取材するゲームをどれにするかは、半年近くまえに選ばないといけないのです)。 その時点での...
ポルトガル入りして初めての雨らしい雨。 ポルトのボアビスタ・ベッサ・スタジアムを霧雨が洗う。気温は18か19度。 この気温なら、デンマークの足も最後まで保つかもしれない。デンマークには天の恵みか。 第2戦を終えて、イタリアの記者のひとりは、「スウェーデンとデンマークの2チームはうまいディール(取引)をやるだろうよ。すべてはスウェーデン戦で追加点を奪えなかったアズーリ(イタリア代表)が悪いのさ」...
グループBの生き残りを賭けた第3戦「クロアチア─イングランド」の直接対決。クロアチアは2試合を終えて引き分け2の勝ち点「2」。イングランドはスイスから1勝、フランスに負けての勝ち点「3」。引き分け以上でイングランドの2位が確定。クロアチアが勝てば、クロアチアがベスト8に残る。 スイスを「3-0」で一蹴して、第1戦ロスタイムの悲劇から気を取り直したイングランドがどのようなゲームをできるか。 ゲー...
おめでとうポルトガル。 開催国である君たちが勝ち残らないでどうするんだい。どんなに心配したことか。 少なくとも、これでぼくも今日はぐっすり眠ることができる。 いま、「スペイン―ポルトガル」戦が行われたホセ・アルバラーデ・スタジアムからホテルまで歩いて戻ってきた。午前2時を過ぎたというのにリスボンの大通りにはクラクションを叩き鳴らして走る車が満ちあふれている。街のいたるところがカーニバル状態。ポ...
ポルトから南に70キロほど離れたアベイロという町でのゲーム。 リスボンとポルトを結ぶハイウェーを、オレンジ軍団を乗せた車が次々にアベイロの町に向けて走っていきます。 アベイロ・スタジアムへのインターチェンジは、昼過ぎにはオランジェの車で大渋滞。車のなかでずっとビールを飲んできたのか、オレンジ軍団、出口の手前で車から降りて、そろってトイレタイム。オレンジのライオンの着ぐるみを着て箱乗りしているのが...
前夜、レイリアで行われた「クロアチア―フランス」戦の取材を終えて、午前2時発深夜の高速バスでまたポルトまで北上。 レイリアのバス・ターミナルには、ぼくと同じようにポルトに移動するファンが100人近く、リスボンからやって来るバスの到着を待ちかまえています。臨時便が出るとは聞いていませんでしたから、どう考えてもオーバー・ブッキングだった。 仕方ない。レイリアで降りる客が下車したら、真っ先に乗り込む...
なにを書こうかと考えているうちにそのまま眠ってしまった。 東京からの電話で起こされたら、もうこちらの朝6時。危ない、危ない。あのまま眠っていたら、レイリアの「クロアチア―フランス」戦に出かける高速バスにも乗り遅れるところだった。 疲れはあまり感じないのだけど、慢性的睡眠不足になっているのは確か。ここ数試合の連日移動を乗り切ることができたら、体ももつはずなのですが。 もうちょっとだけ、こちらもタ...
グループ・リーグも今日から第2戦に突入。 グループA、ギリシャが想像していた以上に強いですね。ポルトガル、正直言って危ういなあと心配つつ、ポルトガルの第2戦を見るためにポルトからリスボンに戻ってきました。 ルス・スタジアムに入って、プレス・ルームで先に行われている「ギリシャ─スペイン」戦の中継をときどき横目で見ながら、ポルトガルの先発メンバーの発表を待っていました。 午後5時開始と午後7時45...
オランダ・サポーターはドイツ・サポーターが嫌いである。 そのような両者の間の国民感情について、第三者である日本人のぼくがそう書いてしまうことに、2004年の世界に生きている人間のひとりとして、ぼく自身、抵抗感を感じるのだが、事実はそうである。 ゲーム開始直前、ドラガン・スタジアムの7割弱を占めたオランジュ軍団はすさまじいブーイングで、ドイツのメンバー紹介アナウンスを、あるいはドイツ国歌の演奏を...
「フランス―イングランド」戦のレポートを日本に送ったあと、オールド・リスボンの下町から聞こえてくるイングランドのサポーターたちの遠吠え(♪「イングラン、イングラン、イングラ~ンド」という泣いている歌声が風にのって本当に遠吠えのように聞こえてくるんだ)を聞きながら、喜びと悲しみについて考える。 サッカーのゲームを追いかける旅というのは、実はわりとストイックな旅である。それも、ゲームのあと、飲みにでか...
ひょっとしたら、当たりのゲームにあうかもしれない、あえればいいがなあと期待はしていたさ。だって、毎日のように見ていくんだもの。1試合くらい、そんなゲームがあってもいいじゃないかと思っていたよ。 それが、まさか、こんなに早く「ビンゴ!」っていう具合になるなんて。 ペナルティ・エリアに向かってドリブルで突っかけていったマケレレが、後ろから追っかけてきたヘスキーに押しつぶされる。鎖骨のあたりを押さえ...
「EURO2004」開幕しました。 オープニングゲームで早くも大波乱。それにしても、ポルトガル困ったものです。なんていうことはない。自滅してしまった。 今日のゲームはテレビでご覧になった方も多いと思うので、ゲーム詳細は書きません。後半、PKで「0―2」の展開になったところで、ギリシャはあとは守ればいいという展開のゲームになった。何回、クロスを入れても、中央で合わせるプレーヤーが1枚足りないという...
■開幕前夜 from Porto 2信。 突然、連発の花火の音。 「なんにもないですねえ。なんなんでしょうかね?」と、さっさと夕食のヴィノ・ヴェルデ(ポルトガル名物の発泡性白ワイン)で酔っぱらって寝てしまったK君――実名でいきましょう。川岸和久君。川岸君はWOWOWのホームページなどを書いている若手のサッカーライター。EURO2000のときに、ふとした縁でぼくの宿に転がり込んできた若者です。ぼくとは親子ほどの歳の...
■ポルトガルの威信をかけた巨大プロジェクトの成否は? EURO2004開幕前日というのに、ポルトの街は平穏そのものです。 もちろんこちらのテレビは一日中、EURO特番を流していますし、新聞にも、わがポルトガル代表はどう戦うかといった記事が満載なのですが、ポルトの市民たちはこちらが拍子抜けするくらい静かです。2002年の日韓W杯の開幕前夜のソウルの喧噪、あるいは日本の開催地のお祭り騒ぎを想い出すと、...
6月7日 夕刻、リスボン入り。パリやアムステルダムに比べると、さすが南欧。夜風にあたってもじっとり汗ばんでくる。 ガジャランダ(紫花)が満開。甘い香り。カフェのテーブルの上に花弁がチラホラとこぼれ落ちてくる。 ポルトガルは遠い。フランクフルトから飛行機で3時間。西ヨーロッパの辺境の地である。大西洋に突き出したイベリア半島の端っこに追いやられたような国。「片隅」という形の矩形がポルトガルという国であ...
6月5日 パリからアムステルダムへ。 フランス、ベルギー、オランダと3か国の移動だが、時間と距離でいえば、東京から名古屋に出かけるような感覚。 何週間かヨーロッパでサッカーを連戦で観たいというような人には、ユーレイルパスを持ってくるのをすすめる。 リーグ戦のどちらのカードを観にいくことにするか、迷ってしまうことがよくあるのだ。 ついでにアドバイスすると、ホテルは駅前がいい。まず迷わないし、タクシー...
6月2日 Aは日本戦のフィルムを抱えて、一時帰国。とんぼ返りでポルトガルに戻ってくる。 しばらくは予定のない一人旅である。 UEFAのS女史から、EURO2004の取材パスもプレス・チケットもなんの問題もないから心配しないようにとのメール。 取材希望が殺到する人気カードばかり申請していたので気をもんでいたのだが、一安心。買い集めておいたチケット(現物はぼくの手元にはまだ届いていないのだが)の処理を...
5月29日 フランクフルトからマンチェスターに移動。 フランクフルトの空港で馬鹿なことをしてしまい大トラブル。 チェックイン時のセキュリティー・チェックで、モニターに自分のトランクのX線スキャン画像が写っていたので、ついデジカメで撮影してしまったのだが、担当のセキュリティー・ポリスが笛を吹いたために、ポリス何人にも取り囲まれる騒ぎになる。 X線チェックでなにが読み取れ、なには読み取れないかは重大な機...