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格闘ブログ10日間 第4ラウンド「迫り来る影」

あれはいったい誰だったのか。いまもって分からない。

新しいウェアハウスを立ち上げて、まだ数人にしか連絡を入れてなかった3日目だ。
やって来たひとりの男が猛烈な勢いで箱を開け始めた。
あとで気がついたのだが、仕事始めの正月4日に、もうその男のドメインを見た記憶がある。
最初の2日はまあ熱心な方だという程度の興味しかなかった。こっちもそれどころではなかったのさ。
昔の荷物の梱包をほどいて、もう一回さばき直して箱詰めする作業で手一杯だったものだから。

その男は朝9時半にウェアハウスにやって来ると、そのまま12時過ぎまで、箱を開けて次々に文書を読んでいった。
そいつが男だったのか、女だったのかなんてわからない。
ただ、こんな固い記事を片っ端から読みたがる女なんて、回りにはいないのでね。

最初のうちに整理がついていたのは、新聞記事関係だから、短いものばかりだった。
男は、ほぼ5分間隔で次の記事、次の記事とたどって読んでいるようだった。
ときどき、新しい箱を設置すると、男はそちらにやって来て、中身をざっと調べ終わったら、また、途中まで読んでいた箱に戻って続きを読む。

昼にはどこかに飯を食べにいくのだろう。男は1時過ぎにはまた席に戻って、夕方5時半まで座り込む。
土日にはその男は来ない。連休明けからその男がまたやって来ているのは見かけたが。

その男の猛烈なアクセスに気がついたのは、6日だったか、7日の朝だったか。
記事をアップしている本人とほとんど同じアクセス数の人物がいることにはじめて気がついたのだ。

その男のドメイン名や、政府系の団体のドメインだと思われる末尾にも、心当たりはなかった。

いったい男はなにが知りたいのか。
いくら仕事が暇だからといって、ここまでなんでもかんでも読んでいくものか。
またライト・ハンドの奴らか。だとしたら、少し、警戒しないといけない。

男が席にいるのを承知で、あたりさわりのない箱を放り込んでみた。
15分もたつと、やはり男はその箱を開けにきて、どうでもいい箱だと思ったのか、また、もとの場所に戻っていった。

まるで獏のように、男はなにからなにまで旺盛な食欲で飲み込んでいく。
そんな暇な奴がいるなんて。いたのさ。現に、いまも新しい箱をあさりに来た。

男の影が大きくなった。男は次第に近づいてくる。
男は無言だった。ただ、次々、記事を開いているだけ。

近づいたりさせるものか。その男が興味をなくすまで、箱を投げ散らかしてやる。
どうしようもない重い箱、関係のない昔の記事のスクラップ、獏がこちらに向かって突進するのを新しい餌を投げ出して、そちらに向かわせる。

また三日三晩のデスマッチだった。相手はだれともわからぬ獏のような男。
その男をようやくまいたのか、男が人混みのなかに紛れてしまったのか、実はいまもよくわからない。
ときどき、異常なアクセスの読者を見つけると、あの男だったのかもと思うのだが、ドメインは違っている。
あの男はいったい誰だったのだろう。


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