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WBCについて考える。「第4回 バリー・ボンズとA・ロッドの決断」

バリー・ボンズが、WBC参加を辞退すると表明しました。
また、最終確定ではないですが、A・ロッドが、やはりWBCに出たい。その場合はアメリカ・チームを選択する可能性が大と。これは本人の表明なのかどうか、まだ不確定なところもありますが。

一昨年のオールスターの際に、クラブハウスで、バリー・ボンズと2人だけで話す機会がありました。
――バリー、ちょっと馬鹿な質問かもしれない。聞いていいかい? 君みたいな経験も実績もあるビッグ・ネームにとって、オールスターでプレーする意味は何なんだい? ファンへのサービス? 君はなにのためにオールスターに出るのか?

「それはシリーな質問じゃないよ。とても大事なことさ。オールスターに出ることはとてもハッピーなことなんだ。ぼくは一年で今日だけ、仲のいいやつとここで会えるわけさ。リーグが変ったり、地区もちがってしまった仲間と、たとえばモイセス・アルーと今日、ここでぼくは一緒にプレーできる。それがどんなに素敵なことかわかるかい。それも最高のレベルの大好きなやつと最高のレベルのベースボールができるわけさ。そんな楽しいことがほかにあるかい」

バリー・ボンズはそう答えました。
これは、イチローが、世界で最高水準のプレーヤーが集まる大会であれば、出たいという趣旨のことをよく言っていましたが、同じような気持ちじゃないかな。

バリー・ボンズがWBCに出場したいと表明したとき、ぼくは正直言うと、「エッ?」と思いました。
「どうするんだい? ドーピング・チェックをやるんだぜ」
ボンズのBALCO社(栄養補填剤会社)から提供を受けていた薬剤疑惑のことを考えると、ボンズは自主的に出場しないほうを選択すると考えていたのです。
ボンズがドーピング疑惑について潔白だったとはぼく自身は思っていない。
BALCO社の栄養補填剤はIOCのチェック対象外のものだったかもしれないし、ボンズ自身はドーピングなどやっていないのかもしれない。

ただ、ボンズがWBCに出場したかった気持ちはわかります。
最高レベルの仲間と一緒に、最高のレベルのベースボールのトーナメントに参加したかったのです。

2009年の第2回大会では、彼は現役でプレーしているかどうか、たぶんプレーしていないでしょうね。

同じように、A・ロッドも迷い続けていました。
彼は両親がドミニカ出身、彼自身はアメリカ生まれですから、日本的に言うと、国籍はアメリカです。しかし、WBCの規定では、どちらのチームでも選択できます。

国籍はアメリカでも、心情はドミニカンというのが、A・ロッドです。
WBC発表の当日、彼に直接、聞いたとき、「わかっているじゃないか、ドミニカで出たい」と答えました。
ドミニカには、彼が支援している少年野球クラブがいろんな町にあります。
彼はMLBのスーパースターでありますが、同時にドミニカの少年たちの最大のヒーローでもあるのです。
しかし、A・ロッドはスーパースターでありすぎたために、彼は実業家でもあります。
ヨーロッパのある高級自動車メーカーの全米独占代理店のオーナーでもある。経営は人に任せているはずですが。
そういう立場になってしまうと、「ドミニカを選んだら、車を買ってくれる顧客に影響が出るよ?」と、言われたら、どちらを選ぶべきか、考えざるをえなくなる。

A・ロッドほどのスーパースターになると、球団が出るなと言ったところで止めようがない。
(球団がそういう指示をしてはいけないことになっていますが、ヤンキースはWBC開催自体に反対の立場をとっています)
ヤンキース・スタジアムに来る客はA・ロッドのバッティングを観たいからやって来る。WBCに出たからA・ロッドを干すなどということは、トーリ監督だってできようがない。

自分と気心の知れたドミニカの仲間たちはみんな出場する大会なのです。
それに加われない悲しみ。
ドミニカ・チームがだめでも、一緒にそんな初めての大会でプレーしてみたいというA・ロッドの気持ちの揺れを、向こうの記事を読むたびに感じます。

肩を作るのに、普段のシーズンとまったく別なトレーニング・スケジュールを組まないといけないピッチャーを別にすれば、野手は確かにスケジュール調整が大変になるけど、出たいと思えば、出られなくはないのです。
バリー・ボンズとA・ロッドの心の揺れを見ていると、ナショナル・チームのメンバーに選ばれることの喜びと、応援してくれるファンへの責任を彼らなりに厳しく受け止めていることを感じます。

2006/01/26 石川とら


WBCについて考える。前回レポート--->http://tra3.blog43.fc2.com/blog-entry-179.html

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