バルセロナの守本和宏クンからメール。
彼はアフリカ・ネーションズ・カップの取材でカイロにいます。
なかなか面白いので、アップします。
「アフリカ選手権取材のため、エジプトに入ってそろそろ一週間が経ちます。
生まれて初めてですよ。
男からウィンクされたり、投げキッスされたり、腕を組まれたり。
どうやらこれ、エジプトでは日常的にやっている友好の証だそうです。
ヨーロッパから来ているので、男女間でのほっぺたチューなどには
慣れてますが、男同士ってのはなんとも。
でも、宗教上の理由もあってゲイは超タブーのようですね。
売春ももちろんなし。基本的に結婚するまで貞操は守るタイプの人種だそうです。
1月20日のアフリカ選手権開幕から6日。
4チーム×4グループのグループリーグは半分を消化し、いくつか準々決勝進出を決めるチームが出てきました。
今のところ決まっているのは、2連勝を飾ったカメルーンとコートジボアールです。
とりあえず今回の原稿はスポナビにも出してますので、よければどうぞ。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/wcup/06germany/column/200601/at00007477.htmlエジプトの記者から聞きましたが、ベスト8進出を決めた日の夜、
コートジボアールの選手達は眠らずに、朝までみんなで飲み続けていたそうです。
ピラミッドによじ登ろうとした某代表チームの面々が、係員から注意されたりと、
アフリカならではのフリーさが至るところで噴出してます。
トーゴ代表で最近アーセナルとの契約にサインした選手アデバヨルをご存知でしょうか。
若かりしカヌーといった感じの選手で、上背があり足元もかなり柔らかい。
21歳と年も若く、6月のW杯、これから欧州のトップ選手としてスポットライトを浴びることとなるでしょう。
ワールドカップ予選で11ゴールを決めて自国をW杯出場に導いた彼ですが、今大会では、さっそくケシ監督との間に問題を抱えています。
最初に流れたニュースでは、第一戦目の「トーゴ対コンゴDR」の試合において
彼を起用するだのしないだのというお話でしたが、問題はもっと深いところにある模様。
トーゴ代表ケシ監督は、自らの権力を使って彼の代理人になろうとしたそうで、
アデバヨルがそれを拒否、そして監督を非難しました。
そして今大会も試合直前にスタメンをはずされたアデバヨルは、もう家に帰りたいと言い出します。
ケシ監督は記者に状況を説明していました。
「アデバヨルは自分のことを、スーパースターだと思っている。彼は私をチームから追い出したいんだよ」
もう、ドロドロですね。困ったもんです。
他の選手達はアデバヨルを頼りにしていて、弁護していましたから。
とりあえずは一応解決したようで、第二戦目の「トーゴ対カメルーン戦」で彼のプレーする姿を見ることができました。
彼一人入るだけで、第一戦目とは見違えるような動きを見せるトーゴの選手達。
本大会でも彼が出場するかしないかは、トーゴにとってひとつのポイントになるでしょう。
カイロは今寒い時期なので、もう秋の終わりぐらいの格好をして出かけないとスタジアムの中で寒くて寒くて風邪を引きそうです。
今回は基本的にひとつの会場で、続けて2試合やってますが、一試合無視して帰ってやろうか、ぐらいの気持ちになります。
でも案外治安の面は大丈夫。
コパ・アメリカなどの時と同様に町中に警官がいますし、スリらしき人は一人も見ていません。
これなら私の住んでいるバルセロナの方が危ないぐらい。
ホスピタリティーもしっかりしてます。うーん。しっかりしてるのかな。
まぁ人懐っこい性格の人たちばかりですから。
駅で電車を一時間待ってる間に、サンドイッチ5個ぐらい分けてくれるような
(っていうか私が施しを受けているのか?)
そんな人たちなので、行くところどころで楽しい思いをしていますよ。
決勝は2月の10日。とりあえずはそれまでお腹壊さなきゃいいんですけどね。
たぶん不可能でしょう。またW杯出場チームについては追ってレポート入れます
それでは。カイロ 守本和宏」
2006/01/26
どうもありがとう。おなかこわさないように。それと、置き引きに気をつけてね。
アフリカ代表チームのこと、資料、読んでいるだけではよくわからんのだよね。
ケシとアデバヨルの件、事情、わかりました。
ちょっとだけ説明しておきますと。
ケシ監督は94年のアメリカ大会のときの「スーパーイグルス」のキャプテンだった人物。
トーゴの監督になったときに、何人かナイジェリア生まれの選手を連れてきたんじゃなかったかな。
そのひとりがアデバヨルでした。アデバヨルはナイジェリア系トーゴ国籍ということに書類上したわけです。
アデバヨルはFCモナコでの活躍を認められて、アーセナルからオファーを受けた。
相当、巨額のオファーだったはずですから、ケシ監督が、オレもその話にかませろと、
まあ、そういう話。
アデバヨルのお陰でトーゴはセネガルを打ち破って本大会出場を決めました。
予選12試合で11ゴール。全得点が22点ですから、トーゴというのはアデバヨルのチームといってもいいくらい。
その彼が出ないと言い出したら、そりゃ、チームは動揺します。
付記:石川とら 2006/01/27
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カイロ守本クン「アフリカ・ネーションズ・カップ」第2報--->
http://tra3.blog43.fc2.com/blog-entry-215.html■
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隣のリビヤに住んでいたころ、2度、襲われ、「カラテ!」「カラテ!」と脅して助かった。
ブルース・リーの映画全盛期の70年代のことですが。
煮沸したものを飲むように。それと、街角の揚げ物スナック、あの油でおなかこわします。
まあ、守本クンは回復早いから。
無事、祈ってます。「インシアラー」とら。