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【スポバカ】 EURO2004「ロシア 0-2 ポルトガル」リスボン

 グループ・リーグも今日から第2戦に突入。
 グループA、ギリシャが想像していた以上に強いですね。ポルトガル、正直言って危ういなあと心配つつ、ポルトガルの第2戦を見るためにポルトからリスボンに戻ってきました。
 ルス・スタジアムに入って、プレス・ルームで先に行われている「ギリシャ─スペイン」戦の中継をときどき横目で見ながら、ポルトガルの先発メンバーの発表を待っていました。

 午後5時開始と午後7時45分開始の2ゲームのうち、一度、スタジアムに入ってしまうと、取材するゲームしか見る余裕はありません。
 ゲームが終わって、記者会見やミックスゾーンで選手の話を聞き終えてホテルに戻ると、だいたい日付が変わっていますから、それからレポートを書きますので、もう一方のゲームの再放送を見ることもできない。

「ギリシャ─スペイン」戦、後半途中まで「1-1」という状態で、記者席に入りました。このままドローなら、今日、ポルトガルが勝てば、第3戦のスペインとの直接対決まで、ポルトガルにも決勝トーナメント進出の夢が残ります。
 しかし、どちらにしろ、ポルトガルは2試合を連勝して勝ち点「6」を得る以外、手はありません。第1戦を見た限り、ポルトガルにそこまでの強さを感じられなかった。

 選手ひとりひとりの才能は高いのだけど、チームとして機能していない。ポルトガルの強さを感じさせたここ数年の過去のゲーム(これでもか、これでもかと走り続けて相手を追いつめてしまったゲーム)を何度か見ていますが、なぜそういう展開にならなかったのかというと、セカンド・ボールを奪ってから、再度攻撃する際の組み立てができなかったからということにつきるのじゃないかなというのがぼくの印象。

ロシア 0-2 ポルトガル

[先発メンバー]
[ロシア]
GK:オフチニコフ(45分退場)
DF:センニコフ、ブガエフ、スメルチン、エブセエフ
MF:カリアカ(79分ブリキン)、アルドニン(44分GKマラフェエフ)、ロスコフ、アレニチェフ
FW:ケルザコフ、イズマイロフ(72分ビストロフ)

[ポルトガル]
GK:リカルド
DF:ヌノ・バレンテ、リカルド・カルバーリョ、ジョルジ・アンドラーデ、ミゲル
MF:シモン(63分ルイ・コスタ)、デコ、コスティーニャ、マニシェ、フィーゴ(78分クリスティアーノ・ロナウド)
FW:パウレタ(57分ヌノ・ゴメス)

レフェリー:テリエ・ハウゲ(ノルウェー)

 試合開始の1時間前、配られた先発メンバー表を見て、やっとスコラーリ監督が大きな決断をしたのがわかりました。
 ルイ・コスタを外してデコを先発起用。キャプテンのフェルナンド・コウトも外れました。
 デコ、マニチェ、コステーニャの中盤3人に左サイドBKのヌノ・バレンテ、コウトの代わりに入ったセンターBKのリカルド・カバーリョと、FCポルト組を大量5人投入というメンバー。
「黄金世代」で今日、登場するのはフィーゴだけという「新ポルトガル」。

 ぼくの今日の席はポルトガル・ベンチのすぐ斜め後ろ。国歌斉唱のあいだも、先発を外れたルイ・コスタが何度も何度も所在なげに観客席のほうを振り返っているのが見えました。ルイ・コスタにとってベンフィカのルス・スタジアムはもともと彼が育ったスタジアムです。「ルイ・コスタ」の名前を連呼するファンが半分以上、詰めかけているなかで、ルイ・コスタにはショックな扱いだった。

 ゲームは、ポルトガルの運動量がロシアを圧倒しました。今日、勝つしかないんだぞというポルトガルの選手たちの意識がはっきり出ていました。
 双方、なんとか序盤を乗り切ることができるかなと思っていた矢先の前半7分、右サイドからデコがシュートかと思うようなグラウンダーのスルーパスを、ゴール前に入ったマニシェに入れました。マニシェがこの強いパスをうまくトラップして、振り向きざまシュート。それまでのポルトガルの攻撃は、左右の外からの攻めが続いていましたから、ロシアのディフェンスもたぶん予想もできなかった鋭いメスのような中央突破の楔でした。
 普段からデコと組んでいるマニシェだからシュートまで持っていけたんでしょうね。

 スコラーリ監督のデコの起用、見事に当たり。ポルトガルが勝たなければならないゲームで、なんとしても欲しかった早い時間帯での先取点。それを奪ったのがポルトのコンビだった。デコはこのアシストで、チームメートの信頼を勝ち取り、スタジアムを埋めたルイ・コスタびいきのリスボンのサポーターをも黙らせました。

 その後も、フィーゴと中央のデコが2人セットで攻撃を組み立てる。ワントップのパウレタはもちろん、ボランチのマニシェ、サイドBKのヌノ・バレンテらも敵陣深く入って(ヌノ・バレンテなど、相手コーナー際までしばしば追いつめて)プレスをかけ、ロシアのボールを奪いにいきます。

 こんなに走って、後半、バテてしまうのじゃないかと心配してしまうくらい、ポルトガルは攻め続けました。ポルトガル入りしてはじめて24度か25度という気温でのゲームだったことも幸いしたと思います。

 スペインとの第1戦でレッドカード退場者を出していたロシアのディフェンス陣は組織的な防御ができず、ポルトガルの猛攻をファウルで止めるしかない展開。しかし、ポルトガルもシュートまではいくのですが、あと1点が入らない。

 前半44分、フィーゴがロシア最終ラインの後ろへスルーパス。パウレタの突進に、ロシアのGKがペナルティー・エリアの外に出てセービング。腕にボールが触ったかどうかは微妙ですが、触ったととられても仕方がない止め方でした。レッドカードで一発退場。

 しかし、ロシア、10人になった後半は、ふんばった。ポルトガルが攻めに攻めても、カウンターで攻め返せるようになりました。スコラーリ監督、コーチング・エリアに立ったまま、身振り手振りで指示を送り続けますが、なかなか追加点が奪えない。とにかくあと1点を奪ってゲームを決めないといけないのです。

 パウレタに代えてヌノ・ゴメスを、シモンに代えてルイ・コスタを投入。フィーゴ、ルイ・コスタにデコという豪華な2列目。
 徹底的なチャンスは何度もあるのに、それでも入らない。最後には運動量の落ちたフィーゴに代えてクリスティアーノ・ロナウドまで投入。そしてやっとゲーム終了間近、ルイ・コスタのヘッドで2点目のゴールを決め、ロシアの息の根を止めました。

 ゲーム後のデコとルイ・コスタのミックス・ゾーンでの談話です。
「先発起用は、ゲーム直前の夕方5時のミーティングではじめて知った。むずかしい展開のゲームだったし、どうしても勝たないといけないゲームだったので、最初のゴールに貢献できてよかった。スペイン戦はまったく五分五分だと思う。なんとしても勝って、決勝トーナメント進出を果たしたい」とデコ。

 ルイ・コスタは、
「自分が先発を外れてもいいというプレーヤーはいないだろう。でも、ポルトガルが勝利することが優先されなければならない以上、自分がベンチに座っていることが勝利につながるのであれば、それはかまわない」
 と答えている。

 また、スコラーリ監督は、記者会見で今日の「革命的な選手起用」について問われて、「別に革命的な決断でもなんでもない。勝つためにちょっとだけ変更しただけだ」
 と、ポジションがかぶるルイ・コスタとデコのどちらを使いたいのかというデリケートな問題に言及するのを避けた。
 しかし、デコのプレーについて、
「マニチェ、コスティーニャの両ボランチと組織的にプレーしてくれて満足している」
 と答えているところを見ると、苦境のポルトガルを救うのは、チャンピオンズ・リーグを制したFCポルトの中盤トリオしかないと、デコの起用を決断したと見て間違いない。 それなら、なぜ、ポルトでの第1戦でその決断をしなかったのか。あとに悔いを残すことにならなければよいのだが。

 ロシアのヤルツェフ監督は「われわれもEUROに出場した以上、ポイントを挙げるために第3戦も最後まで粘り強く戦う」と答えているが、イエロー累積で出場できない選手が何人も出てしまったロシアがギリシャと対等に戦うのは正直いって難しい。
 ギリシャが勝ち点「3」をプラスして勝ち点「7」に伸ばす可能性が高い。
 あと残りひと枠をポルトガルとスペインのイベリア勢直接対決の勝者が勝ち取ることになる。

2006/06/17 8:30 寝過ごして原稿送信を遅れてしまったリスボンの朝 石川とら

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