Google

Entries

【スポバカ】 EURO2004「イタリア1 - 1 スウェーデン」ポルト

 前夜、レイリアで行われた「クロアチア―フランス」戦の取材を終えて、午前2時発深夜の高速バスでまたポルトまで北上。
 レイリアのバス・ターミナルには、ぼくと同じようにポルトに移動するファンが100人近く、リスボンからやって来るバスの到着を待ちかまえています。臨時便が出るとは聞いていませんでしたから、どう考えてもオーバー・ブッキングだった。
 仕方ない。レイリアで降りる客が下車したら、真っ先に乗り込むことにして、ドアステップにかじりついたまま、重い機材トランクを引っ担いで飛び乗る。

 空いていた席は、2階建てバスのいちばん前の席。バスの運転手の真上の席。地上3メートルくらいの高さになるのかな。客室のランプも消えています。
 100数十キロのスピードで真っ暗な高速道路に吸い込まれていく、まるで宙を滑っているような不思議な感覚で、眠るに寝られず。
「トトロのねこバス」ってこんな感じなのかなと思ったり。

 ポルトの宿には朝5時過ぎに到着。先にチェックインしていた相棒の赤木真二カメラマン(彼はコインブラでイングランド戦に回っていました)はすでに高いびき。こちらはバスのなかで書いていた原稿の続き。

 ひと寝入りして「イタリア―スウェーデン」戦。
 イタリアのサポーター、スウェーデンの半分も来ていない。
 イタリアからやって来ているサポーターが大半ですが、イタリアのサッカーが好きなんだというオーストラリア、プエルトリコや北アイルランドのファン、そして日本からのファンと混成軍団のサポ。でも、ゴール裏のサポー席は3分の1近くが空席。
 今回のイタリア・チーム、イタリア国内で期待されてないのかなあ? それともイタリアの景気が悪いのか。4年前のEURO2000のときと比べると、イタリア・サポに限れば、サポーター数激減です。
 自分のクラブの応援には熱心でも、前回のEUROで「1点を守るだけのつまらないサッカー」とイタリア国内でも酷評され、W杯でも成績を上げられなかったアズーリの人気は下降気味ということになる。

 それに比べて、スウェーデンのサポーター、南欧開催ということで早めのバカンス気分でやって来たファンが多い。なかには、2002年のW杯で日本で手に入れた「必勝」ハチマキを締めているサポーターもいます。

イタリア 1―1 スウェーデン

得点:カッサーノ(イタリア37分)、イブラヒモビッチ(スウェーデン85分)
[先発メンバー]
[イタリア] 「4―3―1―2」
GK:ブッフォン
DF:ザンブロッタ、カンナバーロ、ネスタ、パヌッチ
MF:ペロッタ、ピルロ、カッサーノ(70分フィオーレ)、ガッツーゾ(76分ファバッリ)
FW:デルピエーロ(82分カモラネージ)、ビエリ

[スウェーデン] 「4―4―2」
GK:イサクソン
DF:エドマン(77分アルベック)、ヤコブソン、メルベリ、ニルソン
MF:リュングベリ、リンドロス、スベンソン(55分カルストロム)、ビルヘルムション(67分ヨンソン)
FW:イブラヒモビッチ、ラーション

レフェリー:ウルス・メイヤー(スイス)

 イタリアとドロー狙いで来るかなと考えていたスウェーデンでしたが、第1戦と同じようにMFの4人をダイヤ型に配置した「4―4―2」のフォーメーション。
 対するイタリアはビエリ、デルピエロの2トップの下にカッサーノを配した「4―3―1―2」。

 テレビや新聞報道でご存じの読者も多いでしょうが、トッティはデンマーク戦で相手ディフェンダーに唾を吐きかけたという非スポーツマン的行為で3試合の出場停止になり、ベンチ入りも認められなかった。

 初戦デンマーク戦で「0-0」ドローのイタリア、スウェーデンとの直接対決で勝ち点「3」を上げることが、自力で首位抜けのためには必須条件。
 イタリアの選手たち、記者席から見てもキックオフ直後から気合いが入っているのがよくわかる。

 しかし、気合いが入り過ぎると、とくにイタリアの中盤のプレーヤー、不要なイエローをもらうことなることが多いですね。4年前も、セリエAならイエローまでとられなかったかもしれない「プロフェッショナル・ファール」でも、イタリア戦ではレフェリングが相当、厳しくなっていました。その意味では、メイヤー主審がどの程度の厳しさで笛を吹くかも注目のゲーム。

 ゲーム開始6分、ガッツーゾがリュングベリにさっそく強烈なタックル。なにもあそこまで激しく当たる必要のない場面でした。メイヤー主審、さっそくガッツーゾを呼んで注意。いずれ、ガッツーゾ、このゲームでイエロー累積になってしまうでしょう(案の定、ガッツーゾとカンナバーロ、イエロー2枚の累積になりました。ガッツーゾは代役がいますが、カンナバーロの欠場は痛いことになるかな)。

 もちろん第3戦に出られなくても、準々決勝で復活できればいいんだからという考え方もあります。しかし、だいたいそういうチームはチャンピオンにはなれないというのがぼくの見方。

 前半、イタリアの運動量がスウェーデンを圧倒しました。しかも、MFダイヤ型のスウェーデン、パヌッチ、ザンブロッタの両サイドにたびたび突破され、しかも、リンドロスのワンボランチでは、ピルロとカッサーノを押さえ切ることができない。左右で崩されてクロスを放り込まれ、中盤のディフェンスラインが左右に伸びてしまうと、今度は中央のデルピエロにスルーが楽々通ってしまい、シュートをばんばん打たれる。

 もちろん、スウェーデンも左サイドのリュングベリ、トップのイブラヒモビッチとのワンツーでときどきカウンターを仕掛けるのですが、ゴールを予感させる攻撃にはほど遠い。

 イタリア、絶対的なチャンスというシュート、それもノーマークでのシュート、前半だけで6回くらいあったかな。とくにヴィエリ、絶好のクロスにフリーで合わせたヘディングだけで3本、外しちゃった。

 37分、右サイドのFKのリスタートからパヌッチが右サイドを抜け出してゴール前のカッサーノがやっとゴールを決めました。戦評メモには「5度目の決定機でやっと決める」と書いてあります。実は、前半ロスタイムにも、まったく同じパヌッチからカッサーノへのクロスで、カッサーノまたもやフリーでヘッディングで合わせるのですが、GK正面。「あと1点、取っておきたかったということになるだろう」とやはりメモ。

 ゲーム後に、スウェーデンのラルス・ラーゲンバック監督に直接、聞いてみました。
 ――ブルガリア戦でも左右からクロスを上げられてばっかりだったけど、あのダイヤ型のフォーメーションはサイド攻撃に弱いんじゃないかい。どうして、守備重視のフォーメーションを取らなかったのかい?
「あれがうちのチームの型なんだ。うちのチームはアグレッシブに攻めるチームだからね」  ――あれでいけば、1点は奪える自信があったということかい?
「そうだ。ドローでいこうなんて考えてもいない。自分たちの型で攻め勝つつもりでいたからね」

 イタリア、後半も優勢に攻め続けますが、追加点を奪えない。チャンスを作っても追加点が入らないから気分が受け身になってくる。イタリア型の「1点を守る」サッカーになってくるわけです。
 イタリアの選手がたびたび倒れては時間稼ぎ。イタリア・サッカーのファンには申し訳ないけど、正直言って、ぼくは好きではありません。だって、ガッツーゾの足のけいれんのお芝居なんて、見え見えなんだもの。

 スウェーデンは3バックにして(カウンターを浴びせられるリスクを承知で)77分には3人目の交代でアルベックも投入して、前6人で総攻撃に入る。
 追加点を奪えなかったイタリア、足がなくなったデルピエロも下げて、完全に守りに。

 84分、イタリア、右からのクロスをよりセーフティーにというイタリア・サッカーの鉄則なのでしょうか、クリアできないこともなかったと思うのですが、エンドラインに出して、CKに。
 このCKのチャンスをイブラヒモビッチが信じられないボレーのヒールで押し込みました。「1-1」のドロー。なんいうことだ。だからサッカーって面白いねえ。

 ラーゲンバック監督は、
「ドローを十分満足できる結果とは思っていない。このゲームで決勝トーナメント進出を確定させたかった」
 と、強気に語っていますが、ゲーム直後に抱き合うスウェーデンの選手たちを見れば、まるでスウェーデンの勝ちゲームのよう。

 ミックスゾーンで、ブッフォンが
「もし、デンマークとスウェーデンが2-2のフレンドリー・マッチをしてしまえば、もうわれわれはおしまいさ」
 と語ったとおり、あれだけチャンスを作りながら2点目を奪えなかったイタリアには、自力での2位抜けも厳しい展開になってしまいました。

 3チームが1勝2分けの勝ち点「5」で並ぶ可能性、ますます高くなったかなあ。

2004/06/19 4:00 ポルト・ホテルアンタス 石川とら


スポンサーサイト
-->
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://tra3.blog43.fc2.com/tb.php/208-9e0266cd

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

プロフィール

「どうも。石川とらでーす」

Author:「どうも。石川とらでーす」
筆者プロフィール==>
http://tra3.blog43.fc2.com/blog-entry-2.html

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

href="http://blog.fc2.com/">blog) カワイイ☆ブログランキング