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ワールド・ベースボール・クラシック アナハイム・レポート 3 「韓国 7-3 アメリカ」

アメリカ戦勝利後の韓国記者会見

アメリカ戦勝利後の韓国記者会見 金寅植(キム・インスク)監督と殊勲の代打3RHRを放った崔ヒソップ(チェ・ヒソップ・左)

いやあ、いろんなことが起きる大会です。
アメリカ、韓国に完敗。韓国、2勝、アメリカ1勝1敗に。
今日(現地時間14日16:00、日本時間15日朝9時、地上波放送、テレビ朝日)、日本とメキシコが対戦しますが、現在、どちらも1敗ですので、勝ったほうのチームには、準決勝進出のチャンスがまだあります。
日本はメキシコ戦、第3戦韓国戦(現地時間15日19:00、日本時間16日2時)の2試合を連勝しなければ、すでに2勝の韓国には追いつけないし、アメリカが第3戦のメキシコ戦に勝てば、こちらも2勝になりますから、日本のできることは、連勝して「2勝1敗」のタイに持ち込むことだけ。
「2勝1敗」のタイ(韓国、日本、アメリカ)に持ち込むことができれば、また「失点率」による順位決定ということになる。

韓国打線、よくバットが振れています。
アメリカ先発のドントレル・ウィリスがカナダ戦のときと同様、本調子でなかったにしろ、李承ヨプ(イ・スンヨプ)がこの試合でも1回裏に先制ソロHR。李、WBCで3試合連続の5HR。

ウィリス、HRを打たれたあと、動揺したのか、四球。四球直後のストレートを狙ったようにはじき返されて連打を浴び、初回に2失点。

3回表に、ケン・グリフィーJrがソロHRを打ち、アメリカも追撃するかと思ったら、ウィリス、その裏にもノーアウトで連続四死球からヒットを打たれて3点目。
ショートのジーターが、「おまえ、なにやってんだよ」といったふうに、腕を組んでイライラしながらウィリスを見ていた。

宣銅烈(ソンドンヨル)コーチが練習時の談話で、「韓国チームはアメリカにはとても敵わないと思うので、メジャー投手陣は第1戦と第3戦に集中投入する」とアメリカの記者団にもらしていたように、この日の韓国の先発は韓国国内リーグ組の孫敏漢(ソン・ミンハン)でした。
孫、決していい調子ではなく、四球やヒットでランナーを出すのですが、アメリカ打線、つかまえきれず、1回表、あと4回表と3者残塁に。

「2-1」から「3-1」にまたリードを元に戻したところで、金寅植監督、この試合、接戦にもつれ込むと判断したのか、4回の途中からメジャー投手陣の金ビョン賢(キム・ビョンヒョン)、具台ソン(グ・デソン)を連続投入。

また、アメリカが左腕のウィリスから右のタイラーに代われば、4回2アウト1・2塁のところで、4番DHにドジャースの韓国製大砲、崔ヒソップ(チェ・ヒソップ)をピンチヒッターに。
崔が見事、期待に応えて、つまりながらライトスタンドポール際に打ち込み、代打3RHRで「6-1」。

「ウォー!」という韓国側応援席の声。崔の一発で、試合、ほぼ決まりましたね。
5点差ついてしまうと、韓国のいいピッチャーが小刻みにつないでくれば、アメリカも返せない。
それにしても、アメリカの打線もひどい。
前日の日本戦で3安打と大当たりしていたヤングと、日本にとって痛い2RHRを打たれたデレク・リーの2人がオフ。
韓国をなめていたとしか思えない。オイオイ、カナダ戦でなにも身にしみてないのかよ、と言いたくもなる。
最終的には、10安打(2HR)で7得点の韓国の圧勝。
アメリカ、最終回になんとか2点を入れて「7-3」にしたものの、投手陣の乱調で四死球6、守備陣もイライラがつのったのか、エラー3。

あまりひどいので、試合後の記者会見でマルティネス監督に、
「言っちゃあなんだけど、あんたのチームは選手を休ませるのと、今日の試合に勝つのと、どっちが大事だったのかい?」
と露骨に質問したのだが、
「いやあ、まあ、投手陣はみんな連日の試合と調整で手いっぱいで今日はまだまだウィリスの調子がああいう状態だったので……」
と、投手陣の話にすり替えて苦しい答えでごまかした。
マルティネス監督も、ヤングやリーのことを指摘されていたのはわかっていたはずだが。

アメリカ・チーム、調子のいい選手を連日、スターティングで使うことができないなんらかの理由を抱えている可能性が強いだろう。
短期決戦の勝ち方は、プレーオフの戦い方を知っているアメリカの野球人であればわかっていることで、バットが振れているスターティング・ライン・ナップを変えてはいけないことなど、常識のはずなのだが、それをしないといけない理由はどこにあるのか?

WBC出場辞退者が続出して危機的な事態となったときに、MLBと各球団との間で、選手の出場試合数で、裏約束があったのではないかとかんぐられても仕方ないだろう。

ただ、この件については、確認が取れない話なので、ぼくのかんぐりでしかないかもしれない。

勝った韓国チーム、おめでとう。
前日、日本が惜しくも勝ちきれなかった試合のあとだけに、おめでとうという気持ちと、うらやましい気持ちとが一緒になって、ぼくの気分は複雑なのだけど、アジア地域の野球が、けっしてMLBのレベルと大差があるわけではないことを、あなたたちの今日の勝利は示してくれた。

金寅植(キム・インシク)監督と3RHRの崔ヒソップが会見場に現れた。
まだ勝利が信じられないという感じのまま、呆然とした顔で椅子に座った金監督、いちばん前の列に座っていたぼくと目が遭い、「よかったね」とうなずくと、はじめて「勝ちました。喜んでください」と、金監督も、少し笑顔を取り戻してうなずき合う。

崔選手、昨年のオールスターでホームランダービーのためにデトロイトに現れたときは(このときはWBCの発表顔見せのために招かれただけのような立場だったから)、ハレの舞台にとまどっていたのだけど、今日の大活躍で落ち着いたもの。

イチローに言わせれば、「WBCで活躍したから選手やチームが成長するなどということはない」というのだけど、崔や李承ヨップなど、ぼくの目には、この大会で大きく自信をつけて成長したように見える。

金寅植監督
「今日はなにかが起こったのです。だれも韓国がアメリカに勝つなどとは思っていなかったでしょう。とびきりのメジャーリーガーをそろえたアメリカに勝つなんて。今日、起きたそんなことをだれが信じられるでしょう。でも、それが野球というものです。
もし、私の戦略を語るとするなら、今日の野球はピッチャーをどうつなぐかということに集約されるでしょう。野球は投手の戦いでもあります。投手をどうハンドリングするかがいちばん重要だったと思います」

崔ヒソップ
「祖国の勝利のために、またアメリカという世界一のチームに勝つためにHRを打つことができたことがぼくにはとても大きな意味のあるHRでした。打った瞬間は切れてファウルになるんじゃないかと思ったのだけど、1塁を回ったところで観客席の声で入ったんだとわかりました」
韓国崔

崔ヒソップ(チェ・ヒソップ/ドジャース)表情が明るい。LAには韓国の人も多いから、今後人気が出るだろう。

――この2勝で、準決勝への扉は開いたと思いますか? 第3戦の日本戦はどう戦うつもりですか? 最終回の2失点は、準決勝に進むためになんらかの影響をもたらすとおもいますか?――というのが金監督へのぼくの質問。

金監督
「トーナメントというのは、第2ラウンドもリーグ戦ですから、最後までベストを尽くす以外ない。それはほかのチームも同じだと思います。9回の失点や出塁は、もしあそこでHRを打たれたとしても、「7-6」で済んだわけですから、投手を総投入してでもあそこは押さえ込まないといけなかったわけで」

金監督、失点率のことなど、考えたりする余裕はなかった。
アメリカに勝ったこと、戦った本人でありながら、最後まで信じられない面持ちだったと思う。

そうだよね。昨日の日本の試合だって、ぼくなんか、悔しくて、試合後、眠れなかったのだもの。
日本の選手たちが、韓国チームに先にやられたことを悔しいと思うなら、2連勝したまえ。
君たちが2連勝すれば、失点率で韓国やアメリカを上回るチャンスはあるんだ。

ちなみに現在の3チームの失点総計。
韓国 2試合終了時点で4
アメリカ 2試合終了時点で10
日本 1試合終了時点で4
次戦メキシコに勝たない限り、失点率の計算なども無意味になる。

王とイチロー

3月13日日本チームの練習場での王監督とイチロー

日本チームの昼の練習を見たが、選手たちに初戦惜敗のショックは残っていない。
ふりそそぐカリフォルニアの陽光の下、楽しそうに練習していた。
松中が第1戦のデッドボールのせいで、練習を休み。第2戦にも出場できるだろうという王監督の話。
先発予定の松坂大輔も、日本記者団に囲まれてやや緊張した面持ちながら、軽めの調整のみ。

以上、3月13日夜時点でのレポート。

2006/03/14 石川保昌 アナハイムより。

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