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ワールド・ベースボール・クラシック決勝「日本-キューバ」戦前日参考レポート(サンディエゴ 5)

キューバ戦の参考情報を整理しておきましょう。

日本チームの前日練習を取材中に、カリブのプレスからとんでもない話。
前夜、キューバチームのメンバー2人、宿舎に戻らなかったとの情報で、カリブ系プレス、情報確認で飛び回っているとのこと。

野球の国際大会でのキューバ人選手の亡命は過去にもあったことでもあるし、今回のWBCの開催にあたっては、MLBがキューバ選手の引き抜き、亡命をさせないということで、国際野球連盟(IBAF)、キューバ野球連盟と合意が成立したこともあるので、もし、選手の亡命情報が事実だったら、最悪の場合はキューバがファイナルをボイコットするこ可能性だってある大問題。

MLBサイドは、そんな情報は聞いていないというし、キューバ選手団の広報担当も、そんな事実はないと否定して、「噂」に過ぎないということにひとまず決着したのだが。

そういう噂、ガセネタがいったいどこから流れてきたのか。これはあとでネットででも追跡して調べないとわからないなあ。スペイン語ができる人で興味あれば、検索してみてください。
大きなキューバ人コミュニティがあるフロリダであれば、そういう反キューバ工作もあるかもしれないが、サンディエゴでそんな悪質な政治工作をする組織があるのか。
よくわからない。
メキシコにも葉巻産業をはじめ、キューバ亡命者はたくさん住んでいるので、サンディエゴはアメリカでもメキシコ国境の町だから、キューバ系コミュニティもあるのかもしれない。

「ドミニカ-キューバ」戦には、キューバから来たとは思えない、在米キューバ人(あるいはドミニカなどに移住したキューバ人)が応援ツアーを組んできていた。

ついでに書くと、ぼくが泊まっているホテルには、ヤンキースやレッドソックスのレプリカを着たWBCを観にやってきたアメリカ人家族も結構、泊まっている。

「アメリカがファイナルに上がってくると思っていたからね。ちょっとがっかりしているけど、キューバと日本のマッチアップなんて、めったに観ることのできない試合だから、楽しませてもらうよ」
とのこと。
だいたい、そういうファンは、セミファイナル2試合とファイナル1試合の3試合をセットで観ていくつもりでサンディエゴまでやってきている。

さて、「日本-キューバ」戦情報。
どっちが勝つか、予測は書かない。双方の投手力を考えれば、接戦のいいゲームになるだろう。
日本の松坂、渡辺、和田、杉内、大塚というあたりが、そんなに打ち込まれることはないはずだし、キューバも、一昨日のドミニカ戦ではピッチャーを2人しか使っていないので、セカンドラウンドの第3戦から日にちも開いたから、投手を小刻みにリレーする可能性が高い。そうるすと、どちらも大量点をというわけにはいかなくなる。

日本先発は、今回、王監督は、前日記者会見でも、「キューバが発表したら、まあ話します」と、ブラフを張りました。
なにも手の内を明かす必要はないのでね。采配として、それはそれでいい。サッカーのナショナルマッチで、前日にフォーメーションを発表してしまうのは人のいいジーコくらいで、普通は秘密です。
王監督の理想としては、松坂先発で6回か7回まで。渡辺を挟んで、杉内、藪田あたりがワンポイントに出る可能性はあるにしろ、抑えは大塚という考え方でいるはず。

一方のキューバのベレス監督、会見では滅茶苦茶よくしゃべる。ひとつの質問に5分も10分も答えるのだが、参考になる内容、ほとんどなし。タヌキ親父。
ヨーロッパの年配のサッカーの監督によくいるタイプというか。
前日に先発発表はなし。練習も非公開。投手陣の軽い調整のみで、バッティング練習もやらなかった。

キューバの現在最高のピッチャーと言われるベタンコートは今回、参加していない。
一昨日のドミニカ戦で先発、継投したヤデル・マルティとペドロ・ラソの二人が今回の投手陣のエース各だったから、彼らの登板がないのは日本にはありがたい。

過去6ゲームの先発ローテーションから判断すると、ロメロかオダリーヌ(ともに右投げ)の可能性が高いだろう。ただ、ぼくはどちらも観ていないのでどの程度のピッチャーなのかはわからない。日本チームがデータをまったく持っていない先発陣ではユニエスキという今回、初代表入りした若手右腕がいるが、1次リーグ初戦のパナマ戦で継投して9回に同点に追いつかれているので、神経を使うファイナルの先発は、ベテランのロメロと見るのが順当か。
アテネでロメロが投げるのを観たような記憶もあるのだが、アテネのときのスコアブックまで持ってきてないので、定かでない。

今回のキューバの投手陣は右投手が中心。左腕はワンポイントで使えるブレーキング・ボールのピッチャーが2人いるというのが、ドミニカのプレスから聞いた話。

キューバのリーグ、左投手が少ないので、キューバ打線も左の変化球投手に弱いというのが定説ではある。和田、杉内なんかはキューバに強いタイプだと思うのだけど。

キューバの打線について。
準決勝のドミニカ戦でも12安打を放っている。
とにかくコンパクトにセンター返しを心がけるチームである。
リナレス、キンデランの時代のキューバのイメージとはまったく違っている。
ドミニカ戦の前日のバッティング練習では、グリエル、ウルティアといった中心バッターは広いペトコパークでもスタンドに放り込んでいたけど、実際の試合では、ランナーが出ると、センター返しのコンパクトなスイングだった。
ドミニカのプレス情報では、キューバの打撃陣は右のストレート系に強いよという注意。
松坂君が力んだりしないこと。カウントを悪くしてストレートのコースが甘くなると、狙われる場合もある。
それと、ドミニカ戦を見た感じでは、2ストライクに追い込まれてからも、ファウル、ファウルで粘ってあきらめない。
2ストライク後の勝負球の外角ストレートもファウルでねばるという、ピッチャーからしたら根気がいる相手だと覚悟が必要だろうね。

キューバで注目の打者は、たぶん3番で起用されるのではないかと思われるグリエル(セカンド)。キューバでいまいちばん人気の若手(22歳)スター選手。守備もすごい。
それから、ナショナル・チーム初参加で今回、無茶苦茶に当たっているガルロボ(ドミニカ戦でも3安打、DHで使われた外野も3塁も守れるユーティリティー・プレーヤー)がキューバの里崎といっていいラッキーボーイ。
クリーンナップのボレロ(ファーストかDH)、ウルティア(ライト)や、2番のエンリケ(サード)には一発の長打力がある。エンリケは昨シーズンのキューバ・リーグのリーディング・ヒッターだが、WBCでは調子が出ていない。
あとは6番あたりを打つセペタ(レフト、スイッチヒッター)が注意。
守備では、キャッチャーのペスタノの肩に注目。さすがにイチローも走りにくいだろう。練習のときのセカンドへの送球、ベースの手元でホップしていくものすごい送球をする。

キューバチームの特色として言えるのは、攻撃、守備とも、ナショナル・チームとして数々の国際試合をこなしてきているので、ほかのチームのような急造チームではないこと。
攻撃では、バント、エンドランなど、自在に繰り出してくる。
王監督と昨日の練習中に質問してみたら、監督自身、そのあたりを注意したいと言っているので、この点は大丈夫。
また、守備でも、ドミニカ戦でも見せたが、牽制ピックオフ・プレーもやってくる。チームとしての訓練された組織力では、今回の参加チームでベストだと思う。
そのあたりが、1次リーグ2勝1敗(1敗はプエルトリコに7回コールド負け)、2次リーグ2勝1敗でも、ファイナルまで勝ち上がってきた理由。

日本の打線は、福留君がホームランを打ったことで、王監督がスターティングに戻すかどうか。一発長打を重要視する王監督としては、福留を戻す可能性もあるかな。
その場合、何番に入れるか。6番あたりで戻して、3番イチローのままだと、打線の大いじりになってくるのでね。

川崎だって調子がいいので、川崎を前に持ってくる手もありかな。
里崎の出塁率がものすごくいいので、9番里崎、1番川崎、2番西岡、3番イチロー、4番松中、5番多村、6番福留、7番小笠原、8番今江(岩村、足の状態はいいと本人は出たがっているが、監督の判断はまだかな。宮本が代打で出てヒットも打っているので、宮本先発もありか)という形だと、イチロー、松中の前に走者をためてという展開が期待できそうに思うのだが。
オーダーは明日になってみないとわからない。

国際トーナメント慣れしているベレス監督、当然、日本のアメリカでの3試合は、ビデオで対策を練っているはずだ。
その辺の相手チームのスカウティング戦略では、キューバのほうが上と見たほうがいいだろう。
まあ、今回の日本チームには、アテネ五輪でキューバとやった選手たちが何人かいるので、その意味では初対戦ではない。

最後に松坂投手のこと。
前日練習でカメラの砲列のなかでもいつも以上に淡々としていた。
グラウンドを上がるときに帽子を取って一礼して引き揚げていったときの感じ、気合いが入ってきつつある感じでなかなかよかったね。

実は、メキシコ戦快投のあと、記者会見で、「もう1試合、投げたいと思いませんか?」と敢えて王監督同席の状態で聞いた。
肩の仕上がり日数から言って、準決勝は無理なのは承知で質問したのだが。
「もし、準決勝の先、もう1試合、投げることができるのなら、投げたいです」
と、松坂君は答えている。
その後、日本が韓国に負けたり、アメリカがメキシコに負けたりで、いろいろあったのだけど、準決勝の韓国戦の前にちょっと話したときに、
「人生っていろいろあるだろう? どうだい? 決勝で投げることになると思うよ」
と聞いたら、
「こういうことってあるんですね。そういう気になってきました。だんだん気合いが盛り上がってきています」
と言っていました。
上原君の投球に彼も感動したはずなので、最後の試合、気力十分でくると信じています。

とりあえず、試合前の情報としてはこんなところかな。
これからペトコパークに向かいます。
ここまでやってきた天(野球の神様)の配在に感謝して、「王ジャパン」の素晴らしい戦いを見守りたいと思います。

2006/03/20 サンディエゴ 石川とら


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