ぼくだって落ち込むときもあるのですよ。
『野球世界一』っていう本をひさしぶりに作ってみようかと思っているのですが。
WBCで本を書こうとか、作ろうなんていう気持ちは出かけるまえはさらさらなかったし、最近はこれを本にしようなんていう気はあんまり起こらないのだけど。
あれだけみんな泣いたり笑ったり、応援してくれていたらしいし、どんな形であれ、優勝したわけですから、そういう喜びの記録や裏話を読みたい人もいるだろうと思ったりしてね。
野球ファンはネットやブログとつき合っていない人のほうが多いですから。
(ブログへのアクセス数なんかからの印象ですが――、野球ファンの80%はインターネットの圏外にいるんじゃないかな。サッカーファンは携帯も含めると、ネット世界の情報に40~50%の人が日常的に触れていますね)
あの想像もつかなかった劇的なシナリオの舞台裏でどんなことがあったかというような話もふくめて、WBCというよく理解されていないはじめてのトーナメントについて、本という形にしてもいいかなと思ったわけです。
それと、日本人のフリーランスの写真家で平尾光宏さんという方が撮ったWBCの写真がものすごくいいんだなあ。
フロリダやカリフォルニアの青空の下、緑の芝生の上で野球のゲームを戦っているスーパースターたちの楽しそうな表情や、イチロー君たちの優勝の喜びって、写真で見せたいしね。ファンだって、ああ、川崎君楽しそうとか、西岡君のバント、すごかったんだからとか、福留のHR、忘れないとか――、そういうのって、写真で見せたほうがいいのでね。
「ナンバー」や「ベーマガ」の別冊は出たけど、欲しいと思っても、雑誌は売り切れたらなくなるし。急ぎで出した分、帯に短し、タスキに長し…という内容だった気がしています。
ある版元さんに相談したのだけど、販売部門から
「2か月たったら、W杯ですよ。そっちで手一杯で、そんな企画にはつき合ってられませんねえ」
と、簡単に言われちゃったんだなあ。
たしかにねえ。
いや、そんなことはわかってますよ。ぼくだって5月半ばからはドイツなんだから。
でもねえ、瞬間視聴率56.0%なんてのを記録した現象さえ、本になりませんと言われたらね。
出版界の元気がないのはわかってますけど…。ちょっと情けなくなってねえ。
W杯本がそんなに出る予定になっているはずはないんだけど。それに、W杯本がそんなに売れ筋だなんて考えられないなあ。
「ジーコにヨイショ本」で当てようたって…? むずかしいと思うよ。
イメージ戦略としてのW杯ブームはバンバン始まるでしょうが、それが物品を動かすのはチケット・キャンペーンをやる予定のスポンサーの商品と、航空券と、アディダスのレプリカくらいでね。
本の世界はそうじゃないと、ぼくなんかは(少数派なんで)思っています。
まあ、どこかで本にはしようと思います。できれば、ドイツに出かけるまえに、原稿をすべて渡してしまいたいとことだけど。どうなるか。
ある編集者、
「石川さんとこは無料のブログだから、読者が勝手にやって来るだけでしょう?(有料の本は違うんですよ)」
たしかにそうです。
実際、サッカーファンが本を買うなんて、ぼく思いませんもの。
野球ファンはどうなんだろうか?
1600円から1800円くらいで、WBCの素敵な本(写真を80~100点くらい入れた本)作りたいのだけど、みんな買うかなあ?
ぜひ、この件、みんなの感想か、コメントください。
15年くらいまえまでは、自分で作った本は当たるか、当たらないか、だいたい作っているあいだに想像がつきましたが(だれに読んでもらいたいか、作っているあいだにどんどんイメージが明確になってきたから)、いまはみんな本を買わない時代になってしまったので、ぼくにも見当がつかない。
ただ、本というものは、こんな本があったら読みたいという人がいるだろうなと信じて作るものでね。
そういう本がないから、読みたい人がいるだろうと企画するもので。
このブログだって同じです。
チケット譲渡情報にばっかりアクセスされてもね、そんなのは本来、サッカー情報誌がちゃんとファンにガイダンスしてあげるべき問題であって。
そんなものより、もっと共有できればと思う情報があるかなという勝手な思い込みで書くわけで。ただ、そういう思い込みというモチベーションがないと、書く気なんて起こらなくなるのね。
しばらく放っておいて、W杯までしばらく体調不良で閉鎖してみようかなと、――つまり、あってもなくてもよいものであれば、なくてもいいわけですから。どうせ無料のブログなんだし…。
と、少し自棄酒を飲んだりしておりました。
2、3週間たって、再開してみて、「どうだい、なくてもいいかい?」と、みんなの感想を聞いてみるかと思ったりしていたような次第ですが。
以上、今日は愚痴ばっかり。ごめんなさい。
今日、5月から7月までの航空券、すべてブッキングしたので、次号から気合いを入れ直します。
それから、コメント欄、フーゾク系書き込み、すべて叩ききってて、誤ってだれかのコメント、削除してしまいました。ごめんなさい。コメント欄、自由書き込み復活させました。
2006/04/11 石川とら
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これから先第一回として歴史に残るはずです。その記録として手元に残しておきたいですしね。
テレビや雑誌の情報よりここで得た情報の方が僕にとってはずっと深く、楽しめました。上手く言えないんですがこれからもいろんな話をここで聞きたいです。