
「日本 0-0 スコットランド」
【日本先発】GK 川口、
DF 宮本、三都主、中澤→(坪井50分)、加地
MF 福西、小笠原、小野、遠藤→(佐藤73分)
FW 久保→(巻62分)、玉田
【スコットランド先発】GK アレクサンダー
DF アンダーソン、コルドウェル、マーティー→(マクナミー80分)、ネイスミス→(マレー46分)
MF ウィア、フレッチャー、マクローチ→(ミラー70分)、セベリン→(レイ46分)、ティーレ→(バーク60分)
FW マクファデン→(ボイド60分)
レフェリー E・ゴンザレス(スペイン)
昨日のうちにアップしておきたかったのだけど、出かけるまえの原稿と雑用に追われてしまった。
まず「0-0」の結果については、仕方ないね。
キックオフ直後のスコットランドのフォーメーション、「5-1-3-1」ですから。
5バックスの前にアンカー・ボランチを置いて、カウンターしか狙いませんよというフォーメーションを敷かれたら、こりゃあ、点は取れんわというゲームです。
スコットランドは、キリンカップのタイトルを考えれば、日本に最小失点しか許さないという戦いでいいわけですから。
ゲームの関心は、そういうタイトな守備陣形をどうこじあけて1点を取るか、ブルガリア戦でボロを出した日本の守備(守備陣は日本組がメインになるわけですから)が、ちゃんと守りきるかという点にあったわけです。
守備については、及第点。後半になっても、福西がやや引き目になって、サイド側のケアにも回っていました。やはり、本番で勝ち点を上げるためには、オーストラリア、クロアチアに点をやらないことも大事なのでね。どちらもスコットランドよりも攻めてくるでしょうから、守りはもっとむずかしくなる。それでも、やはりクロスを左サイドから何本か放り込まれたのが気になるなあ。
どうしても1点を取りにいかないといけないケース、クロアチア戦の後半、あるいはオランダ戦の後半に、出てくる場合があるかもしれない。
ただ、攻撃陣については、中村、中田英、高原らヨーロッパ組が加わるから、組み立てが変わってはくるでしょうから、1点も取れなかったことについては、このメンバーで言っても仕方ない。
前半、何度もあったコーナーキックのチャンス、いいキックが飛んでも、タイミングが合ってない。後半にはオプションのショートコーナーなどもはさんだけど、合宿でセットプレーの精度を上げてもらわないと、貴重なゴールはなかなか生まれないかなあ。
スコットランドが最終ラインを下げて、ペナルティ・エリア内を固めた場合は、ミドル・シュートを打って、ラインを上げさせ、その裏を衝くという発想――加地のバーを叩いた惜しいシュートとか――、それから、ドリブルやショートのワンツーでゴール前に切り込んでいく小野や玉田らの攻撃は悪くはなかった。
久保のキレがなかったのが(前半からときどき腰に手を当てていたのが)気がかり。下がってポストプレーはできるけど、一瞬の前向きの突破はこのゲームを見る限り、期待できそうになかった。
さて、そこで、15日(もう今日になってしまいましたが)の代表メンバーの発表ですが。
ぼくは飛行機に乗っているので、発表を見るのは、パリに着いてからになる。
最近は飛行機からもネットできるようになっている便もあるので、ぼくのフライトもそうなっていたら、ニュースを拾ってみます。
ジーコに試合後の記者会見で聞きました。
試合が終わって、なかなかジーコが現れなかったから、たぶん、選手たちに最終選考について話をしているんだろうなと思ったので。
――キリンカップの2試合は、最終23人の先行のために意義のある試合だったか。試合後、選手たちにどう話をしたのか?
「この4年間、数多くの試合を数多くの選手たちとこなしてきた。すべてがいい経験だったし、そのすべてが最終選考の材料になる。この2試合だけが選考材料になるわけではない。
選手たちには、この2試合は欧州組が参加していないので、これまでやってきた試合での力や貢献度を公平に考えて、最終的に23人を選びたい。えこひいきではなく、日本のために、ドイツ大会で期待できる23人を選ぶというのがプロとしての自分のミッションであるという話をした。
もし、最終選考で漏れたとしても、プロとして、与えられたシチュエーションのなかで、ベストを尽くして、次のチャンスをねらってほしい。選ばれなかったとしても、くさったりしないで、そこで強い気持ちを持って、上を目指してほしい。これだけいい選手がいても、ひとつのポジションで2人しか選ぶことはできないんだ」
ジーコは「最終選考で23人だけを選ぶ、補欠は選ぶつもりはない」と断言しています。
久保、柳沢がトップフォームでない以上、補充の可能性のある選手を2人あるいは3人、最終合宿からドイツまで帯同させるというのが、最後の最後まであきらめないという姿勢ではないかなとぼくは思っています。
たしかに、最後に外されてしまうことになる選手には可哀想だけど、W杯のメンバーになるというのは、それだけ厳しいことだということは選手たちも承知しているはずなんですが。
最後に、23人の予想。FW:久保、高原、柳沢、大黒、玉田
MF:中田英、中村、福西、小野、小笠原、稲本、遠藤
DF:宮本、中澤、田中、坪井、三都主、加地、駒野、中田浩
GK:川口、楢崎、土肥
これまでのジーコの発言から考えると、サプライズはありえない。
サプライズよりも日本型の組織的なプレーと、相手チームに勝る運動量の多さで勝負するチーム構成をということになる。久保、柳沢の体調を現実的にどう判断するか。
その場合、巻と佐藤、あるいは松井らが補欠メンバーとしてリストアップされればと思うのですが。協会が折衷案を考えるかどうか。「一応、備えておいてくれ」などという言葉より、連れていくべきだと思いますがね。
アテネ五輪組ら若い世代が最終23人にほとんど残れないということになるでしょう。それは、南アフリカ大会予選など、今後のことを長期的に考えると、日本サッカーの停滞につながらざるをえないという別な問題を抱えることになる。
まあ、今日の発表を待ちましょう。
2006/05/15 石川とら
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