
昨日(16日)パリ・サンドニのスダッド・フランセで行われた前日会見。
左からジウベウト・シルバ、ヴェンゲル監督、リュングベリ。
ヴェンゲル監督コメント要約
「今シーズン最高のサッカーをしてきたのがバルセロナであり、ロナウジーニョをはじめ高い攻撃力を誇るバルセロナとの戦いは、キックオフになってみなければ、結果はどうなるかわからない。しかし、アーセナルは、選手もチームのコンディションもベストな状態でこの試合に臨むことができる。ファイナルまで勝ち進んできた以上、アーセナルの歴史に新たなページを刻み込むため、チーム一丸、強い意志を持って試合に臨みたい。われわれに勝利のチャンスがあることに、私も選手も十分な自信を持っている。パリでの試合は、私やアンリにとってホームゲームであるのは間違いないが、だからといってそれが優位に働くというものではない。だいいち、アーセナルのサポーターたちが応援に来たくても、もうチケットがまったくないのだから」

壇上に置かれた新しいチャンピオンズ・リーグ・カップとライカールト監督の会見
ライカールト監督コメント要約
「再びプレミア勢と対決することになったが、アーセナルはチェルシーとはまったく別のチームだ。サッカーとは、チェルシーに勝ったから、われわれにより心理的優位があるというようなものではない。選手も戦術もまったく別なチームと戦うわけで、試合の様相も変わってくるだろう。タフでタイトな僅差の試合になると思う。勝利の可能性はまったくフィフテイー・フィフティー。アーセナルは今季の成績を見てもディフェンスのしっかりしたチームだが、われわれはバルセロナのスタイルのサッカーをすることによって彼らを打ち破ることができると思っている」
こういう一発勝負の大一番というのは予想をするだけ無駄なのだけど。
ゲーム展開としては、しっかり守ってアンリを使った一発カウンター狙いのアーセナルのディフェンシブなゲームマネージメントを、バルサがどう突き崩すかということになると見ていいでしょう。
その場合のキーマンは負傷欠場だったメッシが使える状態にあるのかどうか。
ヴェンゲル監督に
――バルセロナはメッシを使ってくると思うか?
と聞いたら、
「いやあ、この数試合使ってないことを考えると、自分はメッシは使ってこないと思う」
ライカールト監督は、
「メッシは復調して、通常練習ができる状態に戻っている。使える機会があれば投入する」
との答え。
バルサの会見後の練習でも、メッシはトレーナーにマッサージしてもらう時間なども多かったけど、ミニゲームではA組のビブスを着てほかの選手と同様のプレーができていたので、後半半ばまで「0-0」、あるいはビハインドの展開であれば、メッシを起用する可能性大と見ます。

ロナウジーニョのフリーキック練習
手ぶれボケ写真でごめん。記者で取材に入っていると、手持ちの小さなカメラしか使えないので。
ロナウジーニョ、ファイナル戦用のニューボールの感触をつかむため、30数発のフリーキック練習。
デコやシャビなんかも一緒に蹴っていたけど、ロナウジーニョのボール、スピードが段違いで破壊力抜群。
ゴールバーをかすめたボールがフランスのテレビカメラマンを直撃。
カメラマン、カメラを持ったままゴール裏に昏倒。
カメラの部品が飛び散ったのだけど、カメラがまだ壊れてないとわかると、
また、ロナウジーニョをにらみつけて撮りつづけました。ナイス・ファイト。
まだ時差ボケが戻らずで、いろんな仕事の整理やら連絡で眠れず。
体内時計が壊れた状態かもしれない。
パリ、食べ物も美味しいし、ドイツ大会の打ち合わせもあって、ついワインを飲んでしまった。
とりあえずはこんなところかなあ。
2006/05/17 パリ。石川とら
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UEFA チャンピオンズ・リーグ・ファイナル前日記者会見*あるネット用にこちらのレポートを先に書いたのだが、落っこちた。
内容が重複する点もあるが、追記で載せておく。書き直す時間はないので、
好きな人だけ読んでくれれば。
欧州カップ創設50周年の節目を迎えた今年の「UEFAチャンピオンズ・リーグ・ファイナル。今年は「アーセナル-バルセロナ」の超人気チームの対決で、ロンドンやバルセロナからサポーターたちが続々、パリ入りしつつある。
昨日、アーセナルのサポーターに聞けば、チケットの値段ロンドンで1000ポンドとのこと。ヒェーッ! 20万円。
まあ、ロンドンから列車で4時間で来られるからねえ。「チケット求む」の札を首からぶら下げたアーセナルのサポ、パリ北駅周辺に多数。
明日5月17日20時45分(日本時間18日3時45分)のキックオフを前に、試合会場のスタッド・フランスで、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督、バルセロナのフランク・ライカールト監督の記者会見が行われた。
ヴェンゲル監督
「今シーズン最高のサッカーをしてきたのがバルセロナであり、ロナウジーニョをはじめ高い攻撃力を誇るバルセロナとの戦いは、キックオフになってみなければ、結果はどうなるかわからない。しかし、アーセナルは、選手もチームのコンディションもベストな状態でこの試合に臨むことができる。ファイナルまで勝ち進んできた以上、アーセナルの歴史に新たなページを刻み込むため、チーム一丸、強い意志を持って試合に臨みたい。われわれに勝利のチャンスがあることに、私も選手も十分な自信を持っている。パリでの試合は、私やアンリにとってホームゲームであるのは間違いないが、だからといってそれが優位に働くというものではない。だいいち、アーセナルのサポーターたちが応援に来たくても、もうチケットがまったくないのだから」
ライカールト監督
「再びプレミア勢と対決することになったが、アーセナルはチェルシーとはまったく別のチームだ。サッカーとは、チェルシーに勝ったから、われわれにより心理的優位があるというようなものではない。選手も戦術もまったく別なチームと戦うわけで、試合の様相も変わってくるだろう。タフでタイトな僅差の試合になると思う。勝利の可能性はまったくフィフテイー・フィフティー。アーセナルは今季の成績を見てもディフェンスのしっかりしたチームだが、われわれはバルセロナのスタイルのサッカーをすることによって彼らを打ち破ることができると思っている」
両チームの攻撃のキーマンは、バルセロナはロナウジーニョであり、アーセナルはアンリというのが衆目の一致するところ。このふたり以外の注目選手、リオネル・メッシについて、ヴェンゲル監督に聞いてみた。
――明日、メッシが出てくる可能性があると予想しているか?
「メッシは負傷以後、ずっと出ていないからね。明日もまず使ってこないのではないかと私は考えているが…」
ヴェンゲル監督の答えは、メッシの状態を考えれば、とくにアーセナル側は対策を立てていないように聞こえたが。ちょっとどぎまぎした答えだったように感じたから、ヴェンゲル監督のブラフかもしれない。
ライカールト監督は、スペイン・メディアの質問にこう答えている。
「メッシはすでに十分、回復して、通常練習に参加しているし、使える状態にある。使うべき機会があれば、彼の起用を考える」
チャンピオンズ・リーグのファイナルというような大一番は、近年、「僅差の1点差勝負」という出場チーム両監督の前日予想が崩れるゲームになることが多い。今年はどうなるだろう。
記者会見後のバルセロナの公開練習(アーセナルは公開練習を中止)で、メッシはAチームのメンバーとしてピッチを走り回っており、十分、使える状態に戻っているなという感じ。後半半ば過ぎまで、ディフェンス力に定評のあるアーセナルがその実力を発揮した場合、ライカールト監督は局面打開のために、メッシをスーパー・サブで起用してくると見るのだが。
バルサの練習では、ロナウジーニョのフリーキック練習に各国カメラマンの目が集まった。ファイナル用のボールの感触を確かめるためか、30発近いフリーキックを蹴ったが、ロナウジーニョが蹴ったシュートのスピードはほかのどの選手のキックとも段違いの破壊力。ゴールをそれたボールが、フランスのテレビカメラマンを襲い、カメラマンがカメラを持ったまま昏倒。いやあ、確かにロナウジーニョ、すごいキックを蹴ります。
「ビッグ・イヤー」の注目の一戦。「大きな耳」を広げて、テレビの前に釘付けになって楽しんでください。
5月17日。パリより。石川保昌。
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