「クラブ・アメリカ 0-4 FCバルセロナ」(前半 0-2)【得点】FCバルセロナ:11分 グジョンセン、30分 マルケス、65分 ロナウジーニョ、85分 デコ
【先発】
クラブ・アメリカ(メキシコ)「4-3-3」
【GK】1 ギジェルモ・オチョア
【DF】3 ホセ・アントニオ・カストロ、4 オスカル・ロハス、5 ドゥイリオ・ダビーノ(C)、16 リカルド・ロハス
【MF】11 ファビアーノ・ベレイラ、18 ヘルマン・ビジャ、20 アレハンドロ・アルゲージョ
【FW】7 クラウティオ・ロペス、9 サルバドール・カバニャス、23 ネルソン・クエバス
FCバルセロナ(スペイン)「4-3-3」
【GK】1 ビクトル・バルデス
【DF】4 ラファエル・マルケス、5 カルレス・プジョル(C)、11 ジャンルカ・ザンブロッタ、12 ジョバンニ・ファンブロンクホルスト
【MF】3 モッタ、20 デコ、24 イニエスタ
【FW】7 エイドゥル・グジョンセン、8 リュドヴィク・ジュリ、10 ロナウジーニョ
クラブ・アメリカは、ブランコを下げてネルソン・クエバスを起用。
FCバルセロナはチャンピオンズ・リーグのブレーメン戦とまったく同じメンバー。

【主審】オスカル・ルイス(コロンビア)
【ボール・キープ率】クラブ・アメリカ:47% FCバルセロナ:53%
【シュート数】クラブ・アメリカ:11(内枠内シュート4) FCバルセロナ:22(枠内9)
【観客】62,316人
ごめんなさい。1日遅れのアップになっちゃった。
クラブ・アメリカ完敗。
寄せのスピード、パスのスピード、やっているサッカーの質とレベルの差が出てしまった。
クラブ・アメリカのテナ監督が、
「バルセロナは世界でナンバーワンのクラブであり、われわれはバルセロナのような強いチームと戦ったことがなかった。カウンターアタックを狙ったが、すべての面でバルセロナに及ばなかった」
と語ったとおり。
クラブ・アメリカの攻撃のキーマン、ブランコを先発で起用しなかったのは、バルセロナ相手では、攻撃よりも守ることが課題になるのでクエバスを起用したとのこと。
試合序盤5分過ぎに、バルセロナの最終ラインの裏を衝いたクラウディオ・ロペスへのスルーが通り、シュートは打てなかったものの、GKと「1対1」の場面を作り出し、クラブ・アメリカもチャンスを見いだせるかと思わせたのだが。
テナ監督に、最終ラインが高い位置取りをしつづけたバルセロナに対して、なぜ、あの裏を衝くアタックを何度もトライしなかったのかと聞いたら、
「バルセロナの3トップに何度も中央の間隙を突破されたため、われわれのディフェンス・ラインは後ろへ後ろへと下がってスペースをつぶす対応をとらざるをえなくなった。そのため、攻撃をしかけようにも、そういう形にもっていけなかった」
バイタルエリアに入り込むと、ワンタッチでパスを回してくるバルセロナの素速いアタック。それもトップスピードでスペースに走り込みながらワンタッチでパスを回されるから、クラブ・アメリカのディフェンス・ラインは易々と突破され、シュートを打たれてしまった。
グジョンセンの最初のゴールであれば、イニエスタがロナウジーニョの脇へ走り込んでくる動き。ロナウジーニョのトリッキーなヒールパスも見事だったけど、ロナウジーニョにはあそこにイニエスタが走り込んでくるのがわかっているからああいうパスが出せるわけで、こういう連動した(オートマイズドされた)アタックを連続して行って相手ディフェンスをパニック状態に陥れるのがバルセロナの攻撃スタイルである。
エトオやメッシ、ラーションがそろっていた先シーズンのほうが決定力はまだ高かったようには思うが、ゴールを奪いにいくとなったときのアタッカー同士の連動、攻撃の方向性とテンポをコントロールする「カム」の役を果たすロナウジーニョの華麗なテクニックと的確な判断は変わりない。
エキビション・ゲームではなく、タイトルがかかったバルセロナの試合を日本で2試合見せてもらえるというのは幸せです。
守備では、トップでボールを追い回したグジョンセンの走りが貢献した。グジョンセンが相手ディフェンダーを横向きに走らせているあいだに、バルセロナの7人の守備陣形がピタッと出来上がっているので、クラブ・アメリカには攻める糸口が見いだせなかった。中盤でのプレスの早さ、モッタの体を張った守りなど、時差による疲れをあまり感じさせなかった。
試合の流れ、結果とも、初戦としては完勝ではなかったかとライカールト監督に聞いてみたが、ライカールト監督は非常に慎重な答え。
「日本に来ての初戦を勝ったことには満足しているが、問題点はある。序盤、バルセロナのいつものリズムにするまで、時間がかかりすぎたこと、ボールを失ったときの秩序だった守備連携などにまだ修正の余地がある。そこを改善したい。サッカーというのは1試合勝ったから次も勝つことが保証されているのではない。また次の試合がスタートだと思って臨みたい」
どうしても落とすわけにはいかない試合を、ブレーメン戦から2試合続けて同じメンバーで臨んできたことを考えると、インテルナシオナルとの決勝戦も、同じメンバーで来ると考えていいだろう。
準決勝2試合を見たところでは、総合力でバルセロナが一枚上手と見る。
12月15日 石川とら
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