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イスタンブール(承前)

イスタンブール下町飯屋

黒海沿いにバスを乗り継ぎ、ブルガリアの山の中の村から小麦粉を満載したトラックに乗せてもらって、はじめてイスタンブールにたどり着いたのは1974年の夏だった。

キプロス紛争が勃発(ぼっぱつ)したばかりのころで、マルマラ海を見下ろす峠で、ギリシャ国境へと向かう戦車部隊とすれ違った。小さな紛争であっても、軍事的な衝突は国のなかをギスギスさせる。民族主義者たちのギリシャ排撃の演説で、ガラタ橋のたもとの広場も、のんびりお茶を飲む雰囲気ではなかった。
イスタンブールの下町の酒場では、応召する新兵のために送別の宴(うたげ)が開かれていて、店の壁にケマル・アタチュルク(初代トルコ共和国大統領)の写真と並べて、明治天皇の写真が飾られていた。

もう少し後年のことだが、イラン国境に近い小さな村のチャイハナ(茶店)で――真夏だったのに、みぞれ交じりの吹雪が降った。「旧約聖書」のノアの神話の舞台とされるアララト山に近い標高2500メートルほどのところにある山の中の村――モハメッド・アリと明治天皇と東郷元帥の三人の写真が飾られていたのを見た記憶がある。

今年は日露戦争から百年になるが、ロシアの南下圧力にさらされつづけてきたトルコでは、ロシア艦隊を撃ち破った東郷元帥や明治天皇は英雄であった。いまでもトルコの年配者には日本びいきの方が多い。

あれから三十年、イスタンブールは途方もない巨大都市に変わった。近隣の衛星都市まで含めると、イスタンブール圏全体で人口1800万人を数える。
港町、海峡の町、古代ペルシャやローマ以来の要衝の地だから、何度来ても見て飽きることがない。

昨年までゼロが8桁(けた)も9桁もあって計算に難儀したトルコリラも、拡大ユーロ入りを目指してデノミが実施され、新硬貨はいつでもユーロ通貨に転用できるサイズに変わった。

トルコの若者たちは次から次へと仕事を求めてイスタンブールにやって来る。ユーロ入りすれば、イスタンブール経済はますます活況を呈することになるだろう。まだまだ発展する余地がある町なのだ。未来に閉塞(へいそく)感がないことがこの町の最大の魅力である。

(2005年6月7日「愛媛新聞」掲載)

写真1:イスタンブールの裏町の食堂。写真左奥のオーブンで焼いたカバブーにミックスサラダで約150円。
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