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◆酉年スペシャル!悪ガラス小弥太 第3回

カラスは拾得物 !?

カラスに善悪を求めても無理じゃん。ペットじゃないんだから。そんなこたあ、分かってるさ。
どうしてカラスなんか拾ってきちゃったんだろうね。来ちまったものは仕方ないだろ。
都会に住んでいたって、カラスは野鳥なんだ。ぜーったい、拾っちゃいけないよ。その通り。
#悪ガラス小弥太

小弥太babypng

だいたい、東京でカラスを拾って育てるだなんて、野良猫に餌をやりに来る人より
たちが悪いんだから。なに考えてんのよね。──という声が聞こえてきそうだ。

野鳥は拾ったり、育てたりしてはいけない。
ヤタを拾ってしまったときに、ヨメさんも、そのことは承知していた。
公園の立木の上のほうにカラスの巣があるのが見えて、そこから落ちてきたヒナだというのはわかった。

「親が来るかなと思って、しばらく見てたんだけどね。目も開いてないんじゃ助けようがないから、見捨てられたんでしょう。拾っちゃいけない、拾っちゃいけないと思って、見ないフリして一度は通り過ぎたのよ。猫にでもやられたらと心配だったから、帰りにもう一度、寄ったら、猫どころじゃないわよ。オバさんが新聞丸めて、このカラスがって、ビシビシ、叩いてんのよ。もう、やめてくださいって、そのままN先生のとこへ連れていったの。あそこは野鳥の面倒も見るって言ってたから」

ケガをしている野鳥の場合は、緊急避難的に保護することができる。ただし、行政手続き上なのか、獣医さんの便宜上なのか? なんだろうな。野鳥をあずかる場合、獣医さんは、「拾得物届け」を求めるわけだ。

ヤタは保護された時点で、右足の爪が1本、折れていた。それから、N先生のところからうちに返されたときに分かったのだが、右の翼と左の翼の筋肉や羽根の伸び具合がアンバランスなままだった。
爪が折れていたのは木から落ちたときに折れてしまったのかもしれないが、成長不全の原因をいま考えてみると、巣のなかで兄弟たちとの生存競争に敗れたのではなかっただろうか。
巣から落ちたのか。落とされたのか。それも自然の淘汰だったのだ。

ヤタが来た時点で、その夏の巣立ちの時期は終わりかけていた。
羽ばたいても体が浮き上がりさえしないヤタをとりあえず受け入れて、果たしてそんなことが可能なのかどうなのか分からないが、飛べるような状態にして、いつか自然に戻してやろう。

ケージの止まり木でコックリコックリ眠っていたヤタが、ときどき「カウ、グァウ」と寝言を言う。カラスだって夢を見る。
小太兄がちょっと心配気に首を上げてヤタを見つめた。バスケットで団子になって寝ていた茶々とりんも目をさました。犬猫アヒルを一緒に飼っている友人もいたけど、カラスも家族になってくれるといいのだが。……→つづく。
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