「悪ガラス小弥太」 あとがき日比谷の高層ビルの上を、カラスたちが「空気滑り」で遊んでいる。
ビル風の突風を滑り台にして遊んでいるのだ。
カラスはどこにいても遊びを見つける。
ヤタは飛んでいった。あの朝以来、ヤタとは会っていない。
でも、ヤタが飛んでいる富士の空はぼくの空といまもつながっている。
長い長い、決してFaceBook向きではない話を、無理矢理、読まされた読者の皆様、ご苦労様でした。
弥太ガラスの話は、本来、ぼくが書くのではなく、拾ってきて、世話をして育てた元ヨメさんが書くべきだと考えていました。
ヤタのことはどこにも書かずに長い間、放っておいたのですが。これ以上、時間が経つと、手元にメモも写真も残っていないので、
忘れてしまう寸前でした。この正月は珍しく、時間の融通がついたので、書くことにしました。
それと、FaceBookを始めたところで、どういう具合に使うことができるのかと考えていたところですから、
短いものを10回くらいの連載にしてみようという程度の軽い思いつきでした。
去年のクリスマスの前後、アメリカのアニメ・プロダクションのハンナ・バーベラ(Hanna-Barbera Productions)について
調べていました。
ハンナ・バーベラというのは、ぼくの世代(1953年生まれ)ですと、「早撃ちマック」とか「珍犬ハックル」や、
ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラがMGM時代に制作した「トムとジェリー」でおなじみのアニメ・プロダクションです。
ウォルト・ディズニーはもちろん嫌いじゃないんですが、小学生時代に観た新鮮さ、可笑しさでいいますと、
ハンナ・バーベラのアニメというのはディズニーほど上品に作ってない分、生の馬鹿馬鹿しさがあったように思います。
探していたのは、「珍犬ハックル」の本編と本編の間に使っていたつなぎのアニメ短編(結婚式かなにかの花馬車のまわりを、
花びらをふりまきながら歩くミューズたち)なのですが、なかなか見つからなくて、MGMの古いアニメやアニメ・キャラを
ネット上でずいぶん探しました。
そんな作業をしながら、クリスマスが明けたころ、戦前のワーナー・ブラザースが作っていた短編アニメ・シリーズ
「ルーニー・チューンズ Looney Tunes」(バッグス・バニー)を何編か、YouTubeで観ることができました。
Looney Tunes の主役はバッグス・バニー。バックスに「お前ってサイテーだなあ You’re despicable」と、けなされる敵役が、
今回、小弥太役をつとめてもらったダッフィー・ダッグです。
ダッフィー・ダッグは「黒ガモ」という(アヒルじゃなくて野生のカモだそうですが)、ダッフィーの様々な表情を見ていると、
ヤタを想い出しました。
ヤタが怒ったとき、ヤタが甘えたとき、ひとり大喜びで遊んでいたとき、ダフィーがやったような表情をしたのです。
ダフィーはカモですから、嘴は黄色いし、脚には水かきがあるのですが、それでも、ダフィーの様々なカットを
アイキャッチに使わせてもらって、書き進めてみようかなと、書きはじめることにしました。
偶然、見つけたダッフィー・ダッグが去年のクリスマス・プレゼントでした。
ぼくは生物学者でも、博物学者でもありません。しかし、カラスであれ、ほかの野生動物であれ、飼育した様々なケースを
ほかの人も読むことができるなら、もう少し、その生物に深くアクセスすることができるようになるんじゃないかなと思っています。
ヤタのケースは、一個体のレポートでしかありません。でも、もし、カラスを飼った人の飼育レポートを50羽の個体について、
あるいは100羽の個体について読むことができるなら、ぼくたちは、もう少しより普遍的で、より科学的なアプローチで
カラスについて考えることができるんじゃないだろうか。
とにかくネット上に記録として残しておけば、将来、そういうレポートを、だれか読んでみたい人が、まとめて読むことだって
できるのではないかなと考えています。
FaceBookだと読みにくいという問題が出てきたので、このブログのほうに、まとめて再upした次第です。
最後に、ここまでたどりついて読んでくださった方に「ガウ・ガウ・ガッガワ(ありがとう)」。
Facebook:Tra Ishikawa
# 悪ガラス小弥太
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