東海大菅生、早実に完勝。清宮の夏、終わる。西東京大会優勝:東海大菅生(17年振り3度目)
「早実 2-6 ○東海大菅生」勝ち投手 松本 9回108球 被安打6 与四球 1 失点 2
負け投手 雪山 9回 123球 被安打11 与四死球 2 失点 6
エラー 早実 3 東海大菅生 1
盗塁 東海大菅生 3
8回終了時点で「早実 2-4 東海大菅生」だったから、早実の一年生投手、雪山もよく投げました。
菅生の松本投手からは、そうそう連打を奪えないので、3点以上だと早実としてはむずかしい試合になると予想していましたが、だいたいそのとおりのゲーム展開だったと思います。
【1回表】菅生が上位打線で1点先取。
【2回裏】早実もヒットの野村を犠牲バントで送り、福本の二塁打で同点に追いつく。
問題は
【4回裏】早実の攻撃。
先頭の清宮が敬遠気味の四球で出塁。野村がレフト前ヒットで無死一二塁。
次の西田が初球をバントの構えからバスターに切り替えてファウル。2球目をバントでファウル。結局、ランナーを送ることができず、三振。続くバッターはともに内野ゴロでチャンスをつぶした。
【5回表】ピンチの後にチャンスあり。
1死から2番松井が二塁内野安打で出塁。次の小玉の三塁ゴロを三塁手が一塁に低投。ボールがファウルゾーンに転がる間に一塁ランナーが生還。バッターランナーも三塁へ。4番片山が左中間2BHで小玉が生還。5番奥村が初球をセンター前に運び、片山が還り、4点目。「1-4」に。
【6回裏】早実野村が三塁打のあと、ワイルドピッチで還り、「2-4」と1点追いついたが、松本投手の要所を閉めるピッチングの前に、早実に逆転のチャンスはほとんどなかった。
4回裏「1-1」の同点でありながら、無死一二塁のチャンスで、バスターという奇策を選択したあたりに、早実ベンチに焦りがあったように感じますね(雪山が9回保たないのではないか、松本を打ち崩すには思い切ったことをしないというような)。
ひとつ前の塁を奪う積極的な走塁やエンドランの駆け引きなどでは、東海大菅生の練度が早実よりも頭抜けていました。
5回と9回の早実内野陣の送球ミスにつけ込んだ一塁ランナーの本塁への走塁は、ランナーの足の速さだけでなく、塁に出たときのリードの広さ、スタートのよさ、三塁ベースを回るときにも躊躇しない積極的な判断など、日頃からの走塁練習の成果です。高校野球としては非常に高度な野球です。
盗塁するぞ、するぞとバッテリーを警戒させておいて、ストレートを投げさせて、バッターはそれを叩いてヒットエンドランを仕掛けた攻撃(3回、仕掛けましたが、結果的にはバッターフライアウトになりましたが)、あるいは、ランナーを二塁に置いて、カウント「3-0」から、ストライクを見送るのではなく、ストレートと読んで打ちにいった積極的なバッティングなど、練習のときから、アウトカウントやランナーを考えて、打っていく練習を積んできたことが想像されます。
そういう意味で、東海大菅生の野球は、攻走守三拍子そろった非常にレベルの高い野球でした。優勝候補と目されていた日大三高と早実を続けて破って甲子園大会に出場するのは、決してフロックなどではないです。積極的なバッティング、走塁の「ノビノビ野球」で甲子園を走り回って湧かせてほしいものです。
「今日の清宮」13時試合開始予定のゲームで、11時で内外野席ともチケット完売。初めての経験。
清宮君の「108」号を見たいファンがホントに長蛇の列でした。内野で観れず、外野席でした。
3打数1安打1四球。清宮君の夏は終わりました。3年間、ご苦労様でした。
高校通算HRはとりあえず107本で打ち止め。
清宮選手はWBSC U-18 ベースボールワールドカップカナダ大会(9月1日~)の「U-18侍ジャパン」第1次候補選手に選ばれており、その大会に最終的に選抜されると、カナダで108本目を打つんじゃないかな。
すでに別のページでも書きましたが、筆者は早稲田大学野球部の熱烈ファンでもあり、清宮選手は早稲田大学に進学するものだ、そして、一年時から六大学の打撃タイトルを連続総ナメで取ってもらって、東京オリンピックの「侍ジャパン」チームにアマチュア枠から選ばれてほしいと思っています。
2017/07/30 石川とら
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