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「加計疑獄」事件のバックグラウンド

「地方だけでない。日本社会の右傾化」について

2018.4.18

愛媛県と今治市で社会の右傾化がどのように進行してきたか、考えてみましたが、
今日は、そのような傾向は地方だけではないんだということについて、書いておきます。

保守的精神風土はどうやって作られたか?  「加計疑獄」事件に見る愛媛県の保守性。


日本社会がおかしくなっているのではないか? と、
――まあ、そんなことはウン十年考えてきたことではありますが――
私にとって、本当に「驚天動地」とでもいうべき事件が起きたのは7年前になります。

2010年11月2日の夕刻。7時過ぎだったと思います。
私が走っていた日比谷通りは急な雷雨に打たれて濡れそぼっていました。
帝国ホテルにさしかかったあたりで、突然、空車のタクシーを求めて
数百人の集団が日比谷公会堂からあふれ出すように現れました。
異様な集団でした。男しかいない。それも年配者がほとんどで、
軍服風か詰め襟服姿の学生も少しは混じっていたような記憶があるなあ。

どう言ったらいいんでしょうね。とにかく気配が異様でした。
たったいままで格闘技の試合を観てきたばかりの露わな興奮状態のまま、
街に飛び出してきたとでもいうような感じ。
みんな目が充血してるようなね。
いったい何の集団だか分からないまま、若い男に両手で車の前を塞がれて、
その親分かな、トンビのコートを羽織った白鬚の老人を乗せました。
羽織袴に足袋草履、トンビのコートという時代錯誤なファッションで前方を睨んだまま、
老人は「東京駅の新幹線口へ」と行き先を告げた。

「いったい何があったんですか?」
「お前は山口二矢を知っておるか?」
「浅沼さんの?」
「そうじゃ。浅沼を刺した山口二矢の50年忌が今日じゃ」
「日比谷で?」
聞けば、老人は静岡から来たのだそうで、全国から1500人が集まったと言いました。

60歳以上の年齢の方には、山口二矢(やまぐちおとや)の名前も、
山口が日比谷公会堂で社会党委員長の浅沼稲次郎を短刀で刺したシーンも
記憶にあるでしょう。

翌日、すべての新聞を見ましたが、どの新聞にも「山口二矢50年忌」の記事は
ありませんでした。
その後の週刊誌なんかにも、取り上げた記事を見た記憶がありません。
しかし、数百人の右翼のジジイたちが日比谷公会堂から湧き出てきた異様さは
忘れようにも忘れられません。
最近になって、この「山口二矢50年祭」のビデオがあることや、
フランス人のフリーランスのビデオジャーナリストが一人だけ、
取材をしたことを知りましたが、フランス人のビデオを探しましたが、もう見つからない。

山口二矢は政治的テロリストとして名を残した。
ただの殺人犯ではないと右翼は言います。
山口は浅沼稲次郎を日比谷公会堂で暗殺し、
その20日後の11月2日に拘留先の東京少年鑑別所で自殺しています。
そこで、山口の没後50年祭を、日比谷公会堂で開催したわけです。
殺された浅沼稲次郎の50年忌ではなく、殺した山口の50年忌を殺人の現場で行った。




「公序良俗」について考える。
こんなことが許されてしまったのが現代の日本であり、
地方だけが右傾化しているわけではないんです。この事件は東京で起きていますのでね。

日比谷公会堂は東京都が管理する会館施設です。
7年前の利用申請や予約の手続きがどうなっていたのかわかりません。
たぶん、貸し出し予約業務は、民間委託されていたと想像しますが、
右翼団体が全国から数百人、あるいは千数百人を動員して、東京で集まるという情報を
公安警察が知らなかったはずがないですね。
そして、当然、その情報と警告は管理者である都と都知事(当時は石原都知事の任期の終盤)に
報告されていたと思います。

予約を受け付けた窓口の若いスタッフは、申し込んだ団体がどういう団体で、
どんなイベントを行うかは理解できなかったでしょう。山口二矢の名前も知らないでしょうから。
しかし、日比谷公会堂の関係者のだれか、あるいは管理者である都庁のだれかは、
そのイベントが右翼の一大イベントであること、しかも、殺人犯を称えるイベントだろうということに
気がついたはずです。
しかし、一度、受け付けてしまった利用予約を断るに断れない。
右翼団体に(いまの流行りの言葉でいえば)忖度(そんたく)したのですね。

新聞もテレビも報じないから、都民のだれも、そんなことが行われたことを知らない。
だから、批判のしようもないままに時は過ぎていく。
気がつけば、すでになかったことにされている。

昨日(4月17日)の報道によれば、野党議員が、防衛省統合幕僚本部に勤務する
現役の二等空佐に「国民の敵だ」と、罵詈雑言を浴びせられたそうです。
防衛省は、「処分を検討する」と陳謝していますが。

この事件をニュースとして受け取る側は、
「ちょっと変わった若手将校が暴言を吐いたみたいで」と、
一週間経ったら、なかったことのように流してしまってはいけない。

その若手将校が幕僚本部でどんな業務についているのか。
彼がどういうふうにちょっと変わっているのか?
彼が吐いた暴言は彼だけが心に抱えていた主張なのか?
彼は憲法や自衛隊法などの自衛隊の業務や服務規程に関わる法律を理解しているのか?
――そういった問題意識で小さな事件も見つめなおさないと、
すでに世の中の奥深くまで進行している「右傾化」の問題にメスを入れることはできません。

洋の東西、日本においても、歴史を見れば、軍部が蜂起した事件は数多いのです。
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