Google

Entries

アテネ五輪 入国めぐり押し問答

アテネにイスタンブールからバスで向かう。イスタンブールのバスターミナル「オトガル」

アテネ五輪の取材には、取材パスがなかった。
IOCに事前申請して登録しておかないと、厄介になるのはわかっていたが、取材したい競技がサッカーや野球といった球技なので、入場券があれば、原稿を書くにはそれでよし。

ギリシャにはトルコ西端の町エディルネから入った。国境の緩衝地帯を、とことこ八〇〇メートルほど、トランクを引きずって久しぶりに徒歩での越境。

最初の取材地テッサロニキへは、国境から五時間でたどりつける。アテネ経由とほとんど変わりない。三〇年も昔、キプロス紛争の直後、何度か行き来した懐かしいルートの旅だった。

ところが。ギリシャの国境検問所で、パスポート・コントロールの警官が入国を認めない。
「五輪取材のジャーナリストなら、なぜIOCのパスを持っていないのか?」
「じゃあ、一般観光客で入国するのでかまわないよ」
「でも五輪を取材するのだろう?」
「ああ、あなたたちのことも書く」
「IOCのパスがなければ、プレスは入国させるなというのが本部からの指令だ」
「観光国家であるギリシャが外国人ジャーナリストを国境で追い返したと書かれてもいいのか?」
「それは困る。入場券は持っていないのか?」
「入場券はそちらの組織委員会の業務の遅れで、出発前に日本に届かなかった。アテネでピックアップしろということになっている」

二時間半の押し問答。宿泊予定のホテルに電話したり、五輪組織委のチケット販売のコンピューターに確認して、やっと入国許可の判を押す。
テロ対策のためのセキュリティチェックというよりも、仲のいい隣国ではないトルコから入ってきた、胡散臭いフリーのジャーナリストなど、入れたくないという本音がうかがえる。

乗るはずだった列車には乗り遅れてしまい、テッサロニキには路線バスを乗り継いで深夜着。
国を挙げてのイベントとなれば、治安警察システムがまず機能する。日韓W杯だって大差なかった。

(2004年10月12日「愛媛新聞」掲載)

写真1:アテネにイスタンブールからバスで向かう。イスタンブールのバスターミナル「オトガル」
写真2:http://tra3.blog43.fc2.com/blog-entry-77.html
スポンサーサイト
-->
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://tra3.blog43.fc2.com/tb.php/76-1bcfefbd

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

プロフィール

「どうも。石川とらでーす」

Author:「どうも。石川とらでーす」
筆者プロフィール==>
http://tra3.blog43.fc2.com/blog-entry-2.html

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

href="http://blog.fc2.com/">blog) カワイイ☆ブログランキング