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オマーン戦に見るジーコの戦略と戦術

「W杯アジア1次予選第1戦対オマーン戦(埼スタ)2004/02/18」戦評

タイムアップ寸前、ロスタイム2分の勝利。
なにはともあれ、貴重な「勝ち点3」である。同グループ最大のライバルと「勝ち点1」ずつに終わるのと、「3」と「0」の差をつけておくのとでは、今後の戦い方がまったく異なってくる。落ち着いてゴールを決めた久保竜彦選手をまず称えておきたい。

ゲーム後、オマーンのミラン・マチャラ監督に追い打ちのようで申し訳ないが、初戦で勝ち点「3」のハンディキャップがついてしまったことをどう受け止めているか聞いた。
「まだオマーン・ホームでの対決を残しているので、われわれはあきらめるわけではないが、私のチームはほぼ全員が23歳以下の若いチームであり、今後はオリンピック予選での戦いを最優先とすることにならざるをえないだろう。ジーコ監督にはとりあえずおめでとうと言っておく」
と、社交辞令が60%くらい入っていると受け止めるべきだが、敵将が事実上の敗北宣言を口にせざるをえなくなったというのは日本にとってありがたいことだ。

それにしても、戦略、戦術とも、オマーンは92分までマチャラ監督が期待していたとおりの最高のゲームをした。
アウェーでのライバル対決、しかも下馬評でやや日本に分があると見られている以上、「0-0」の「勝ち点1」で御の字。カウンターが決まって「0-1」にでもなろうものなら言うことなしというゲームをする戦略を取った。

これは予想されていたとおりであり、「3ボランチ」の真ん中の6番フバイスがやや下がり目の位置に常にアンカーとして陣取って、中田英寿、あるいは中村俊輔にセンターでボールを自由にさばかせないという完全守備重視の布陣を取った。

マチャラ監督自身、フバイスに対してどのような指示を出したのかという筆者の質問に、
「中田あるいは中村、稲本らヨーロッパからの帰国組の日本のプレーヤーたちは、決して万全ではないだろう。しかし、1人1人のスキルや突破力は脅威であるから、左右のボランチ・プラス・フバイスで2対1で早いプレスをかけてボールを奪う、あるいは横に流れさせる(前を向いた状態でプレーさせないという)ようなマークをしろと指示した」
と答えている。

前半、中村俊輔が右サイドに流れて、クロスを放り込む展開が何度かあったが、実は、マチャラ監督にすれば、中央でのスルー、ワンツー、ドリブル突破などで突発的な危機的状況を作られるよりも、ボールを奪えなかったとしても、左右のサイドに追い込めば、その時点では、残りのディフェンス5人とキーパーがペナルティー・エリア内に張り付いているのでクロスを上げられたところで守りきることができると読んでいたわけである。

マチャラの戦略とは守備重視の布陣、攻撃は前3人に任せる。選択した具体的な戦術は、ヒデと俊輔に自由にプレーさせないため、ヒデや俊輔にパスが出たときは、2対1の数的優位でプレスをかけ、スルー、アーリークロスを出させない。攻撃についても、前3人に任せる形なので、カウンターしか狙わない。しかもサイドを大きく使ったカウンターでなく(そうすると、ボランチも上がらないとだめになるので)、ペナルティ・エリアの幅内で早いカウンターに徹する。――というような戦術を取ったわけだ。

そして、前半37分のPKという予期せぬ事態が発生したにもかかわらず、GKハブシのファイン・セーブによって、マチャラ監督の予定どおりにゲームは推移した。

一方、ジーコ監督はどう読んでいたのか。また、彼の戦術は?
「オマーンが守備重視、引き分けねらいで来ることも、早いマンマーク・プレスを敷いてくることも予期していたとおりだった。(ハーフタイムで)向こうの厳しいプレスに対抗するには、ボール回しをワンタッチ、ツータッチで早い展開をするよう指示した。
久保の投入は、彼の高さを生かして、ゴール前で決定的なチャンスを作り出すため。また、64分の小笠原の投入は、久保、高原への小笠原らしいセンスのある球出しを生かせると考えたのと、ヒデが相手プレスにつかまって自由にプレーをさせてもらえないので、前が見えてプレーができるヒデをボランチに下げることで、彼から有効な球出しができるようになるのではと考えたからだ。ただし、今日のゲームでは、以前からの問題であったシュートをなぜ積極的に狙わないのかという課題は果たせたと思っている。高原、中村、中田、三都主、遠藤、柳沢、久保、小笠原と、攻撃陣がすべてシュートを打っている」
と、ゲーム後の会見で戦評を述べている。

サッカーのゲームというのは、あのときこうなっていればと考えても、そううまくはいかないナマモノである。
たとえば、前半に俊輔のPKが決まっていれば、当然、オマーンも攻撃をしかけなければならなくなるので、日本のチャンスが拡がり、ゲームは「2-0」、あるいは「3-0」といった展開になっていた可能性はある。
しかし、前半、とにかくなかなか先取点を奪うことができなかった。
それはなぜなのか。まずジーコ監督の戦略について。
 
これまでのフレンドリー・マッチと違って、本番の初戦、しかも最大のライバルとの戦いであったため、攻撃も守備もまず無難にという中途半端な姿勢で臨んでいなかったか?
遠藤、稲本、山田らに積極的に攻め上がれという指示を出していたのかどうか? 前回のイラク戦で破綻を見せた坪井をカバーするために山田には自重するようにという暗黙の了解があったのかもしれない。

たとえば、前半、センターサークル付近で相手ボールを奪った際に、俊輔が再三、右前方にドリブルで上がっていったのだが、ボランチの遠藤や稲本が空いたスペースに上がる、あるいは右サイドの山田が上がって、俊輔を孤立させないというプレーができていたかどうかというと、首をかしげざるをえない。
結果、俊輔は個人技で突破しても、すでに時間を取られているため、クロスを入れても有効な攻撃になりえなかった。

6万人のサポーターの声援を受けてのホーム初戦。「勝ち点3」をどんなことをしても取るぞ、先取点を挙げて勢いをつけるぞという、指揮官としての明確な攻撃的な姿勢を、前後半を通じてジーコ監督から感じることはできなかった。「勝ち点3」をもぎ取る基本戦略が優柔不断だったのではないかというのが筆者の印象である。

それにしても、あのような試合展開で、ゲーム終盤になってもジーコはなぜベンチにいるばかりなのだろう。言葉が伝わろうと伝わるまいと、選手たちを鼓舞させるというパフォーマンス、コミュニケーション能力において(これは監督としての重要な資質であるはずだが)、物足りなさを感じているのは筆者だけではなかろう。
アウェーゲームの常として、オマーンの選手たちがしばしば倒れ、ゲームが再三、止められたにもかかわらず、ジーコがヒデや俊輔にあるいは2ボランチに的確な戦術指示を出していない。

戦術については、久保の投入、小笠原の投入の理由については同意する(ヒデをボランチの位置に下げるのは後半開始時点でもよかったのではと思うが)。しかし、再三の美技を見せたオマーンのGKハブシの守備範囲を考えれば、ロブ系のクロスだけでは崩しきれないことはジーコもわかっていたではないか。速いクロスやグラウンダーをかみ合わせて使うべきだったと思うが、そのためには三都主のオーバーラップなども連携しなくてはならなかった。「ヒデのリーダーシップと久保の高さそのものが戦術」では困るのだ。

そういう連携も含めて明確な戦術指示がなされていたのか? あれだけFK,CKというセットプレーが多かったのにも関わらず、ただゴール前にフヮーッと上げるだけでは(セットプレーでオプションを使ったのは前半最初の三都主へのCKだけ)、1点をもぎとろうとする意志と戦術にぬかりがあると批判されてもやむをえないだろう。

マチャラ監督がボールを奪えなくても、俊輔をサイドで孤立させる。そのことで時間を稼いでゴール前は固めておけばよい。また、日本にミドルシュートを打たれるのはかまわない、ペナルティーエリア内で決定的なことをさせなければよいと考えていた(マチャラが残り1分までわれわれは完璧だった。最後で痛い失敗をしてしまったと語っているのはそう受け取るべきだろう)という読みの深い戦術選択とはプロとアマチュア、大人と子供のような大きな隔たりがある。

ジーコ監督の人柄、経歴には、同年配のひとりとして、ファンだったひとりとして最大の敬意を払うが、2006年にドイツ本戦の舞台に日本代表に立ってもらうために監督をやってもらっている以上、代表監督というのはサポーター、メディアから批判にさらされるのは当然のことと受け止めていただかなければならないだろう。
ヨーロッパ組と十分なフォーメーション練習の機会が取れないからというのは、もともとわかっていたことであり、今後もその条件のなかで戦い抜かねばならない以上、言い訳にならないことを肝に銘じていただきたい。そんな泣き言しか言うことがないのであれば、もっとちゃんとしたプロ監督に来ていただくしかないかなあ。


このころのメールのやりとりを見ていると、どこに出すつもりで書いたのか、よくわからないレポートがそのまま残っている。
このレポートも、結局、どこにも出さず、自分でボツにしたんだと思う。

でも、ジーコ、相変わらずだと(アジア予選を突破したいまでも)思ってしまうときがときどきある。
過去の戦評を載っける意味があるのかどうか? 自分でも疑問だけど。
好きなファンもいるみたいだから、これも載っけておきますか。

 2005/12/31 石川とら(石川保昌)
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